アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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<書評>「粉飾の『ヒーロー』、堀江貴文 彼がいまだにわかっていないこと」(ライブドア株主被害者弁護団)

 ライブドア事件で証券取引法違反に問われ実刑判決(懲役2年6月)を受け、長野刑務所に服役していた「ホリエモン」こと堀江貴文氏(41)が2013年3月に仮釈放されてから1年。この間、彼は獄中記を出版したり、メディアに頻繁に登場している。その様子は、有価証券書に虚偽を記載し株価を吊り上げるという、れっきとした詐欺紛い行為を行なった者とはとても思えない。
本書(1月末発行。発行はインシデンツ)は、その詐欺紛い行為によって損害を被った株主たちが原告となり、被告ライブドア等に対する民事裁判を提起し、被害を回復した記録だ。
株価の下落による損失を訴訟で取り戻すことは可能なのか? この難題に弁護団はどう立ち向かったのかが、本書の肝だろう。実際「投資は自己責任」という考えは広く染み渡っている。
最終的には2012年7月、最高裁で被告側が原告の訴えのすべてを認諾したことにより、原告の完全勝利となるわけだが、そのテコとなったのが2004年の証券取引法改正により「推定損害額」制度が導入されたこと。

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