最近、証券業界事情通の間で、訳ありや、危ない上場企業の“資金元”として注目されている企業がある。
「Oakキャピタル」(3113。東証2部。東京都港区)もそうだが、今回話題にするのは「夢真ホールディングス」(2362。JQ。東京都文京区)のファミリー企業の方だ。
建設現場の若年層施行管理技術者派遣が主力の同社は、3・11震災後の建設関係仕事急増にアベノミクスが加わって絶好調だ。
13年9月期の売上高は約125億円、利益は約14億円。それが来期はそれぞれ約180億円、約24億円を予想している。
その夢真HDは、上場企業子会社も持つ。
電機、自動車向け技術者を始めとする派遣業「夢テクノロジー」(2458。JQ。同)で、こちらも業績は好調だ。
両社の代表を勤めるのは佐藤真吾氏(=冒頭写真。67)。同氏が一代で築いた会社。注目されているのは、その佐藤一族のファミリー企業「佐藤総合企画」(東京都千代田区。代表は息子の佐藤大央・夢真HD取締役)で、夢真HDの第3位株主(12・5%)でもある。
この佐藤総合企画、夢真HDの大株主(その夢真HDは夢テクの約80%株主)であるだけでなく、投資業を行ってもいる。
しかも、この間の夢真HD、夢真テクの業績好調、高値株価(上写真=夢真HD株価チャート)を受け資金は潤沢と来ている。