アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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<新連載>『田沢竜次の昭和カルチャー甦り』(第29回)「スティーヴンキングの話のつもりが」

筆者・田沢竜次(フリーライター)。1953年東京生まれ。編集プロダクション勤務などを経て1983年からフリー。85年『月刊angle』連載を基に『東京グルメ通信・B級グルメの逆襲』(主婦と生活社)を書き下ろし、また文春文庫の「B級グルメ」シリーズでも活躍。B級グルメライターとして取材・執筆を続け今日にいたる。一方、大学の映画サークルで自主上映するほど映画にも精通。著書に「B級グルメ大当りガイド」「ニッポン映画戦後50年」など。

 今回は珍しく海外文学の話だ。新聞の新刊広告見てたら、集英社文庫の今月の新刊に、あのスティーヴン・キングの『呪われた町』が大きく出ていて、「これぞ巨匠キングの最高傑作!伝説的ホラー小説、待望の復刊」ときたよ。そういえば最近はもうキングはほとんど読まなくなったが、その昔(1980年代頃)は、キングといえば片っ端から読みまくっていた。『呪われた町』はなかでも大好きな本格モダンホラーの吸血鬼ものの傑作で、ハードカバーで購入、今でもちゃんと保存しているぞよ。それで思い出したのだが、この最高傑作が映画になったんだ。題名は『死霊伝説』で、監督があのテキサス・チェーンソー『悪魔のいけにえ』のトビー・フーパーだから、間違いない今年のベスト! とか思うじゃんよ。そうしたらこれが、低予算のTVムーヴィーとかで何とも安っぽいC級映画だったのでがっくりきちゃった。それにしてもキングの映画化は失敗ずっこけが多いんだ。
 今でこそ大御所、国民作家みたいな貫禄のキングも、その頃は、まだまだキワもの扱いというか、キング好きも変わり者扱いみたいなとこがあった。ホラージャンルで映画化されたもので観たのを上げると『キャリー』『シャイニング』『クジョー』『ファイア・スターター』(映画は『炎の少女チャーリー』)『ペットセメタリー』『デッドゾーン』『霧』『クリスティーン』『ミザリー』『死霊の牙』『人間圧搾機』(映画は『マングラー』)『IT』『ランゴリアーズ』なんてところかな。

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