■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。
≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
先週末の日経平均株価の終値は21,451円と、週間で+425円高となった。その後、金曜夜の米国市場では、中国・劉鶴副首相が、米国通商代表部・ライトハイザー氏、ムニューシン財務長官との電話会談を終え、これが「貿易交渉で実質的な進展あり」と報じられたことで、日経平均CFDも21,535円と高く戻ってきている。また、半導体大手「ブロードコム」を筆頭に、インテルなどの半導体株も大幅上昇している。これは、同社CEOが「半導体市況が底入れを迎えた可能性を示唆した」ことが要因。しかもSOX半導体指数(横写真)は、気が付けば高値を伺う位置まで戻ってきているではないか。
筆者は、先々週の相場下落をみて、しばらくは、ヨコヨコの弱含みを本線に据えていたので、今のところ予想が外れてしまっている。現時点では基本的な見立てを変えていないが、米国は先週の金曜日にメジャーSQがあったこともあり、NYダウ(横写真)25,721ドル(SQ値)を下回らなければ、今週は水曜日までは楽しめそうだ。
というのも、ボーイングの問題で出遅れているNYダウをしり目に、S&P(横写真)、ナスダックは順調に高値を切り上げているのだ。為替も現時点では波乱の可能性を感じない。これを見る限り、次の転換点は今週21日(木)AM3:00に行われるFOMCに委ねられたといっていい。そしてFOMCさえ乗り切れば、3月末の配当権利落ちまで粘れる可能性がでてきたといえる。
ただ、この動きは、完全に政策催促相場! テクニカルの項(FEDウォッチ)に後述するが、FRBのパウエル議長の胸先三寸で、事態は一変しそう。高値圏であることを、じゅうぶん理解しながらこの先は進みたい。