商工ローン大手だった「SFCG」(旧商工ファンド。破産)が民事再生を申請(08年12月)する直前、ファミリー企業に約418億円の債権譲渡が実質的に無償でなされていたとして、民事再生法違反(詐欺再生)や会社法違反(特別背任)などに問われている、SFCG創業者で元社長・大島健伸被告(下写真。65)に対する一審判決が4月30日に東京地裁であり、裁判長は前述の2容疑は無罪、債権譲渡登記をした電磁的公正証書原本不実記録・同共用罪だけ有罪とし、懲役1年6月、執行猶予3年(検察側求刑は懲役8年)を言い渡した。
被害者弁護団は「不当判決だ」、「悪質な財産隠しと確信している」として、検察による控訴を求めている(冒頭写真=「毎日」5月1日記事)
大島元社長とSFCGの一連の疑惑を率先して報じ、マスコミで唯一、大島被告を取材した本紙としても、この判決は実に意外で納得いかないというのが率直な感想だが、今回の判決と並行し、本紙は「1000億円の(隠し)資産がある」との重要な証言を得たので、以下、お伝えしておく。