アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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(弁護士などのプロが調査。ただし、公益性あるケースに限る)

<主張>L&G、波和二のトンデモ本

 2月5日、健康寝具販売会社「エルアンドジー(L&G)」(東京都新宿区)の波和二会長等22名が、組織犯罪処罰法違反容疑で逮捕されたのはご存じの通り。
大手マスコミはとりわけこの容疑を強調していないが、同容疑がかかったということは、L&Gを始め、他のグループ会社も、会社形式を取ってはいるが、当初からいかにも商売をやっているように見せかけ、出資金を騙し取るための道具に過ぎなかったということで、会社成立時から、組織的に詐欺を目論んでいた可能性が高いと言うことだ。だからこそ、これら会社の売上げ金はすべて犯罪利益であり、没収の対象になるのだ。これまでにL&Gなど各社が税金を納めており、同容疑が確定すれば、これも国などから取り戻し、被害者に返還しなければならない。
この組織犯罪処罰法は暴力団、テロ組織などの反社会的団体や会社、宗教団体などに偽装した組織犯罪を取り締まるために1999年に制定された。だから、集めた資金はすべて没収対象になる他、最高懲役も20年と、通常の詐欺罪の10年より重い(同法を改正して、本紙が反対を表明している「共謀罪」を付け加えようとする動きがあるが、ここでは触れない)。過去の詐欺事件の被害額の大きさでL&Gは3位にランクされるが、トップ10に入る「八葉グループ」「法の華三法行」「ワールドオーシャンファーム」「リッチランド」も同法が適用されている(上写真図=「日経」2月5日夕刊より)。
それにしても、疑問なのは、なぜ、そんな明らかな詐欺集団の正体を、被害者は見破れなかったのかという点だ。
本紙は2年以上前、06年11月時点で警告記事を書いている(広告塔の中心だった細川たかしに関しても)。
しかも、今回の取材で、波会長が関連会社「L&G出版」から出していた著書を見て唖然とした。
そのタイトル、『実践・感情操作論』(上写真)という。

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