アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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<主張>これでも銀行といえるのかーーSFCG債権買い取りで大儲け(!?)の「木村剛銀行」

 4月28日、「日本振興銀行」(本社・東京都千代田区。木村剛会長=冒頭右写真)は2008年度の決算について発表した。
それによれば、経常利益は前年度比6倍以上の29億2000万円、純利益は同8倍以上の13億9000万円となり、過去最高益を更新したという(IRより)。
それもこれもこのわずか1年で貸出残高が3・8倍の3134億円と大幅増加したからで(預金残高は同3・2倍の4024億円。高利の定期預金を売り出した結果)、そのうちの実に約3割を占める930億円が、経営破綻した大手商工ローン「SFCG」から譲渡を受けた貸出債権だった。
これだけみれば、まさにSFCG様々なのだ。
だが、冷静に考えて見ると、「銀行」がこんなことで儲けていいのだろうか。
確かに法律違反ではないかも知れない。だが、銀行が公的存在といわれ、ペイオフになっても国が預金者一人当たり1000万円まで補填してくれるのは、企業が経済活動を行う上での“血液”となって社会貢献しているからだろう。
ところが、この間、日本振興がやったことといえば、SFCGの貸出債権買取だけでなく、経営破綻前からSFCG社員の最大の雇用受け皿でもあった。有り体にいえば、“預金”を利用した「商工ローン業者」ともいえる。
しかも、公的銀行がまさか商工ローンの債権買取など想定してなかったからだろう、法の穴を付く結果となり、グレーゾーン金利分の債権も請求できると来ている。こんなことで大儲けする同行は、果たして銀行と呼べるのか?

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