アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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「ゼクス」、「セイクレスト」を仕掛けた松尾隆氏が反論

 本紙が6月10日、「『ゼクス』、『セイクレスト』の増資を仕掛けた人物の正体」なる記事を掲載したところ、その仕掛けた人物=松尾隆氏から連絡があり、事実関係が違う箇所がかなりあると反論があった。
そこで、松尾氏の事務所でその言い分を聞いて来た。
以下は、その要約だ。

「何でもかんでも、資金繰りに厳しい上場企業が増資し、そこに関わると怪しいと見るのは偏見です。銀行や大手企業ならよくて、同じことを我々がやったら何か裏があるように見るのはいい加減止めて欲しいですね。
確かに、そういう連中、会社のためではなく、せっかく増資した資金をほとんど食ってしまうなど、とんでもない者がほとんどです。
昭和ゴムのAPFしかり、トランスデジタルや井上工業などに食い込んだ連中もそうです。しかし、私の場合はそういうことはしません。それどころか、この増資のお陰で資金繰りに目処がつき、社員は路頭に迷わなくなった。ゼクス、セイクレスト併せて約320名からの雇用確保をしてあげたわけで、感謝こそされ、批判される筋合いはないですよ。
しかも、今回の増資引き受けに関しては、私は社長にも直に会って、この人ならちゃんと増資資金を有効活用してくれるだろうと判断してやったことなんですから。
それに、(セイクレスト株を引き受けた『OVE第2号投資事業組合』の)譲渡先に名前が出ている石坂芳男氏はトヨタ自動車副社長、小島順一郎氏は日立造船会長まで務めた方ですよ。こういっては何ですが、私との関係から引き受けてくれたわけで、もし、私が他の増資資金を流用するような連中と同じなら登場してくれませんよ」(松尾隆氏。カッコ内、以下同)
――ですが、今回のセイクレストの増資で用いたDES(デッド・エクイティ・スワップ)は、トランスデジタルなどで用いられたニセDESと同じ手法ではないですか。
「あんな問題の会社の手法を真似るわけないじゃないですか。あれは昨年5月に実施されたブリジストンと東洋ゴムの業務・資本提携の際に互いに第3者割当増資を行いその株式持ち合いを行ったことにヒントを得てのことです」
(冒頭写真記事=今回の疑惑の第一報『週刊東洋経済』6月6日号)

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