過去、さまざまな投資話が出ては消えているが、その多くは失敗し、詐欺紛いのものも少なくない。昨日、「毎日」夕刊に掲載されたバルチックカレー会社の中国進出を目的とした投資話(冒頭写真記事)もそんな一つだろう。
今回、取り上げる投資話は、こうしたなかでもかなり魅力的かつ説得力あるように思える。大手マスコミの一部が、この会社が輸出の“独占権”を持っているかのような記事を掲載しているのが、何といっても強みだろう。
ところが、同社HPで最大30名の投資家を大々的に募っていたところ、何の説明もなく、そのHPがつい最近、突如、消えてしまったのだ。これはどういうことなのか?
さて、まずはこの投資話について簡単に説明しよう。
中東、なかでもアラブ首長国連邦(UAE)のドバイは同地域の物流拠点として経済的に豊か。そこで、まずはここに、そして他の中東6カ国にも順次、霜降りの美味しい和牛を輸出したく、各国政府との輸出許可の契約のための資金を出して欲しい(総額10?15億円とのこと)というもの。
イスラム教徒が圧倒的に多い同地域では、豚は食されない。牛はOKだ。だが、他の肉でも食するためにはHALALという宗教儀式を行って解体したものでないとダメ。ところが、この会社はすでに昨年9月、UAEとわが国で初めて和牛の輸出契約を結んだと、大手マスコミの一部は報じている。