世の中には、ヤクザ以上にあこぎな輩がいるというが、このケースはその典型ではないだろうか。
すでに証人尋問も終わり、予定通りなら来年1月13日に判決の注目すべき民事訴訟がある。
パチンコ台の中古販売などをしている会社社長A氏が、約1億4000万円の不当利得返還を求め大阪地裁に提訴したものだ。
訴状などによれば、被告のB氏、表向きはガラス工事会社の社長。しかし、その実態はといえば山口組系の最盛時組員が300名近くもいた有力3次団体組織を背景にした闇金屋だったという。
A氏は掛け麻雀でB氏と知り合い、99年5月に会社のつなぎ融資に200万円借りたのが悪夢の始まり。結局、05年までにトータル3350万円借り、これに対し09年3月までに支払ったトータルは実に約1億70000万円余りというのだ。
「少しでも返済が遅れると“お前の姉、兄弟のところに組の若い衆を行かす。お前の息子がどうなっても知らんぞ!”などといって脅し、さらに返済金を上乗せ。Aサン本人への暴行はしょっちゅう。そのため、Aサンはビルから飛び降り自殺を図ったこともあります。幸い、車のボンネットの上に落ちて重傷を負ったものの一命を取り止めましたが……」(関係者)
ところが一転、A氏が12年12月に提訴したのは、そのB氏と有力組織T会との関係が切れたからだという。