ここに来て、鳩山由紀夫民主党代表の政治資金収支報告書の虚偽記載問題がクローズ・アップされ、自民党は参考人招致すると息巻いている。(冒頭写真記事=「日経」7月2日)
だが、それをいうなら麻生政権の大黒柱・与謝野馨財務相の方がよほど悪質といいたい。
というのは、この手の問題の悪質度は、献金額以上に、その献金元の正体、そして職務権限との兼ね合いに依るからだ。
その点、与謝野氏は献金を受けていた当時、職務権限のある通産相を務め、献金元は悪名高い先物取引業者で、しかも、通産相時代、先物業者にとって好都合の規制緩和を盛り込んだ改正商品取引法が成立(98年)。さらに、与謝野氏が金融担当相だった06年に成立した、取締強化を目指して成立した金融商品取引法の網から先物業者はなぜか漏れていた。
その結果、その後も先物取引業界は顧客とのトラブルが絶えないからだ。