アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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未だ手帳は返還せず――手帳強奪事件、高裁逆転勝訴のその後を、矢野絢也元公明党委員長が報告

 7月1日、東京都千代田区永田町の参議院議員会館会議室で、「続『矢野絢也さんより話を聞く会』」が開催された。
矢野絢也氏(冒頭右写真中央)とは、もちろん、元公明党委員長のこと。約4年前、矢野氏の自宅を公明党OB3名が訪ね、政界の記録などが記された貴重な手帳を“強奪”していったものの、矢野氏は長年沈黙を守っていた。
だが、このままではいけないと昨年5月に手帳の返還などを求め提訴。そして、その直後、衆議院議員会館会議室で1回目の「聞く会」がもたれた。
その後、一審では敗訴したものの、今年3月27日、東京高裁は矢野氏に逆転勝訴判決を言い渡し、公明党OB3名に手帳の返還と共に、プライバシーを侵害したとして共同して300万円の支払いを命じたのは、本紙でも既報の通り(冒頭左写真記事=『新潮45』6月号より)。
今回は、この勝訴判決の後だけに、それに勢いを得て、矢野氏から公明党、創価学会の暗部に関し“爆弾発言”が飛び出すのでは、と期待する向きもあった。
が、結論をいえば、発言は極めて慎重だった。ただ、高裁判決といえば、結審していないとはいえ極めて重く、しかも1審の敗訴判決に大きな役割を果たした公明党OB(3名とも元国会議員)提出の、矢野氏の自宅から手帳を持ち去る際の会話を録音したICレコーダーは「改竄」され、また「脅迫」があったことも明確に認められており、極めて公明党、学会(判決文は、遠回しながら学会の関与も認めている)側にとって不利な状況にある。
おまけに、この高裁判決は、手帳の返還を仮に執行できるとしている。だから、強制的に仮に返還させることも可能ながら、矢野氏側は未だそうせず、紳士的に任意による返還を求めたが、これに対し、公明党OBからは「応じる意思はない」と返事が来たことが明かされた。

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