昨年12月に事実上倒産した「インターナショナルイーシー」(東京都文京区)なる会社が、銀行などへの巨額債務をグループのダミー会社が請け負う手口で、約200億円の所得隠しをしていたと大手マスコミが一斉に報じている(冒頭写真=「毎日」3月5日記事)。
このイ社、旧社名を「コスモ・ワールド」といい、熊谷取稔氏(75)なる人物率いるパチンコ関連会社「コスモ・イーシー」(東京都千代田区)のグループ会社。
ワールド社は1990年、米名門ゴルフ場「ぺブルビーチ」を1200億円で購入し話題に(横写真=当時の熊取谷氏)。97年まで熊取谷氏自身、毎年のように高額納税者として公示されていた。そうかと思えば、熊取谷氏は90年のパチンコ業界におけるプリペードカード導入の陰の指南役と指摘され国会で追及されたこともあった。
イーシー社の事業は、まさにこのゴルフ場とパチンコ機器関連。そして、これほどの両事業参入は一般には難しく、熊取谷氏は「政財界フィクサー」として知られた。
もっとも、バブル経済崩壊後の後遺症は重く、07年にもこのイーシー社を中心としたグループ会社約30社で、所得隠し約30億円を指摘されたこともあった。
そして、また今回の所得隠し。
だが、この度重なる所得隠しの一方で、政界フィクサーといわれるだけあって、熊取谷氏が政財界に独自の人脈を築いていたのは事実。
その一端が明らかになったのが、本紙でも既報のように、これまた政財界に食い込む「原発フィクサー」主催のゴルフコンペに、麹町税務署元署長などと共に熊取谷氏も仲良く参加していたこと(以下に、そのコンペ参加者リスト掲載) 。
さらに、