アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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<連載>宝田陽平の兜町アンダーワールド(498)「宮越ホールディングス」の株価高騰に周期性あり!?

 かつて「クラウン」という中堅AV機器メーカーだったが、現在は中国の不動産賃貸柱「宮越ホールディングス」(6620。東証1部。東京都大田区)ーースーパーのダイエー傘下だった時期もあるが、現在も会長兼社長を務める宮越邦正氏(74)が経営権を握ると株価が急騰急落を年中演じるようになった。(冒頭写真=宮越ホールディングスのこの1年の株価チャート)
例えば1988年のクラウン時代、株価は3000円前後だった。ところが、89年後半になると急騰し倍の6000円を突破。こうしたことから、この時期、仕手株として兜町では輝いていた。
もう30年近くも前のことなので時効だろう。
当時、JR大森駅前に本社ビルを構えていた(現在もその近く)が、そこにはディーリングルームが備わっていた。元山一証券の腕利きを雇い、せっせと自社の株価引き上げを演じていた。当時は許されていた時代だ。そして大森、蒲田界隈の金融、不動産屋に「うちの株は1万円になるから買っとくべき!」と盛んに連絡していた。借金で自社株を買い上げていたのが実態だったようだ。
ところが、バブル崩壊でクラウンの経営は悪化。業態もAV機器メーカーから貿易仲介業務に。メーンバンクだった旧三和銀行の貸付金は焦げ付くことになる。しかし宮越社長はしたたかで手形を切らないため倒産はしない。そして90年代も初頭は大相場を演じていた。 しかし、93年10月、「宮越商事」に社名変更した当時はすでに株価は下がりきり年初780円が11月には222円までに。それでも96年後半には1190円まで急騰したことも。

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