本紙では過去、何度か、ニセ札の件を報じているが、今回、その最新事情について特集を組むことにした。
理由は2つあり、一つは単純に、まとまった情報が入って来たから。そして、もう一つは、その出現が、場合によっては、米$基軸通貨体制を脅かし、北朝鮮のニセ札製造基地空爆といった事態にもなりかねないからだ。
というのは、最新のニセ札は、飛躍的な技術的進歩を遂げており、本物と区別がつかない、つまり、出処はニセ札ながら、流通過程ではまったくの“本物”として通用し得るからだ。
したがって、これまでのニセ札とは社会的インパクトが違うのだ。
もちろん、わが国だって他人事ではない。
米$の信頼低下の悪影響は、経済活動を通じてあらゆる国に波及することはいうまでもない。しかも、本物と変わらないといっていい、最新の「ニセ1万円札」もすでに出現しているのだ。
(冒頭写真=日本銀行の2004年のパンフより)