2年半ほど前に紹介した書籍『現役探偵の調査ファイルーー七人の奇妙な依頼人』(双葉社)と同じ著者の第2作目。
本紙・山岡の知り合いでもある、超ベテラン探偵が、これはという思い出深い依頼案件を、今回も七件振り返ってくれているノンフョクション・ノベル。
一番印象に残ったのは、タイトル「父をたずねて」。一時、「自分捜し」(仕事場や家の近所で、依頼者自身の評判を聞く)なんて変な依頼が流行ったそうだが、その依頼の延長で、結婚を控えた女性が別れた父親捜しを頼んで来たという。ドラマでは、とんでもない大金持ちだったなんてハッピーエンドもあるが、現実がなかなそうはいかず……。