朝日新聞社は11月1日、『週刊朝日』副編集長の山口一臣氏を同日付けで編集長にする人事を発表した。 山口氏といえば、 北朝鮮による拉致被害者の地村保志さん、富貴恵さん夫妻から「雑談」として聞いた話を地村さん夫婦の意向に反して掲載したとされ、03年1月末、編集長等と共に社内処分(停職10日)を受けた。 以降、週刊誌現場から離れていたが、1年ほど前に副編集長として復権、そして今回編集長に抜擢された。 そもそも、山口氏が処分を受けたのは、取材したフリー記者の担当デスクだったため。、厳しい処分は気の毒との声もあった。また、山口氏はゴルフ雑誌編集者からの中途採用組だが、同誌時代のゴルフ場経営者の地上げ、預託金流用問題などの事件現場記事が評価されてのこと。『週刊朝日』編集者になってからは、さらに幅広く数々の事件記事を手がけ、その評価は高かった。 最近の『週刊朝日』は女性読者を強く意識し、『アエラ』化が進んでいるともいわれる。そうしたなか、今回の編集長就任で“山口色”が出されば、週刊誌の低迷が指摘されて久しい中、かなり善戦する可能性も高いのではないか。 来週号から編集長として関わるそうで、同誌がどのような変貌を遂げるのか見物だ。…