アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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<連載>宝田陽平の兜町アンダーワールド(707)「新聞値上げの裏事情」

 読売新聞の購読料はこの1月1日より約10%値上げされた。
詳細は『FACTA』1月号でも特集されているので、同誌を見ていただくのもいいだろうが、要するに人件費、輸送費の上昇で戸別専売店維持が困難とのことで、毎日新聞など他社も追随の動き。
いち早く電子版で成功した日本経済新聞を除くと、全国紙の読者は高齢者が多いため、今さら電子版といっても成功しないだろう。
そもそも日経は刻々と動く金融マーケットを扱っているため、電子版との融合性が高かった面もある。しかし、その日経でさえ、専売店維持のために電子版など値上げしている。その結果、世界でもあり得ない高額の電子版となっている。専売店を切ってネットに全面移管すれば、コストは今の半額以下で済むだろう。
月決め配達はこの10月からの消費税10%は適用されず8%のままだ。この件については後ほど取り上げるとして、新聞各社は放送局のように上場していないため収益構造が知られていない。不況といいながらも実は超高収入なのだ。
知人の某大手マスコミ記者にいわせると「読売の給料はすごい。高卒で定年間際の印刷工場勤務でも年収2000万円」といっていた。これは高収入で人気のテレビ局に匹敵かそれ以上だろう。不振が続く朝日新聞もかなりの高収入だ。人件費にメスを入れるだけでも値上げは回避できると思うのだが……。
さて、専売所維持はネットに弱いお年寄りへの配慮が名目だが、実は違う見方もある。

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