アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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不適切勧誘で業務停止15カ月の「WILL」――背後に深い闇

 消費者庁は12月21日、マルチ商法(連鎖販売取引)の「WILL」(東京都渋谷区)に対し、特定商取引法違反(不実の告知など)で15カ月の業務停止を命じた。
特定商取引法とは、マルチ商法、訪問販売など消費者トラブルを生じやすい特定取引について事業者側の守るべきルールを定め、消費者の利益を守ることを目的とする法律。
今回の15カ月という業務停止期間は、特商法では過去最長。
WILLはテレビ電話に差し込むとゲームやカラオケが出来るとするUSBメモリーをマルチ商法で8セット約60万円で販売。もっとも、これを封も開かず返送させ、WILLはそれを海外在住日本人にレンタルすることで年7%の利益を謳っていた。ところが、実際には53万個のUSB返送に対しレンタルは1万個もなかった。
同社はこんな商法で、約125億円(17年度)も売り上げていた。

消費者庁は同社の会長と称する「大倉満」なる者を、役員ではないが同等以上の支配力を有する者として、同じく15カ月営業しないことを命じているが、この大倉氏は台湾の現地役員が銀行法と公正取引法違反で12年3月逮捕された日系企業「台湾徳力邦克公司」(台北市)のオーナーだった。この際もマルチ商法で硬貨投入式マッサージチェアを売りつけていたが、実物のチェアがなかったという。ねずみ講に問われないために、商品を販売する名目にしていた疑いがある。また、06年に札幌で設立した会社でも同じ手口で販売し、業務停止命令を受けている。
大倉氏は札つきのマルチジャンキーのようだ。
こうした事実さえ、大手マスコミは伝えていないが、このWELLに関してはさらなる闇があるようだ。

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