共産党の機関紙「赤旗」のみで、なぜか一般の大手マスコミは取り上げないが、パチンコ店内ATM設置の本格的動きを巡って2社の東証1部上場企業が批判に晒されている。
銀行ATM運用会社の「トラストネットワークス」(東京都中央区。冒頭左写真は入居ビル)なる企業は、パチンコホールの全国組織である「全日遊連」(東京都新宿区。冒頭右写真)にパチンコ店内ATM設置を働きかけ、約2年前、東京都、神奈川県内の10店舗設置からスタート。約1年後、関西も含めた150店舗に拡大していたが、このフィールドテストは問題なかったとして、今年11月、今後4~5年で約8000台導入していくとの本格的な計画をブチ上げた。
全国のパチンホールの数は約1万2000店だから、8000台ということは、その大半に設置されることになる(ただし、一日の利用限度額は3万円に制限)。
店内にATMがあれば、負けが込んで熱くなった客が安易に資金を引き出す契機になり、パチンコ依存症や借金問題の被害を拡大させる懸念もある。
しかも、例の「3点方式」による出玉の現金化は、かつての消費者金融の金利同様、こちらは未だグレーゾーン。したがって、パチンコメーカーは上場できても、いまもホール側は実質、上場できない状態だ。
話を戻って、このトラスト社の親会社は、東証1部のIT系企業「インターネットイニシアティブ」(東京都千代田区)。そして、このパチンコ店内ATMの現金回収、補充、システムトラブルへの対応などメンテを一手に引き受けるのが、東証1部の大手警備会社「総合警備保障」(東京都港区)なのだ。