アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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いよいよ遁走の準備か――「アルデプロ」秋元オーナーらの最新動向

 本紙は今年4月4日の記事を手始めに、収益ビル・マンションの仕入れ販売を手掛ける「アルデプロ」(8925。東証2部。東京都新宿区)並びに同社創業者で元社長、筆頭株主である秋元竜弥氏(冒頭右写真)らの抱える問題、疑惑などにつき7度に渡り具体的に取り上げて来た。
そうしたなか、秋元氏の忠実な部下といってよかった椎塚裕一氏(冒頭左写真)が10月25日、アルデプロ社長から、代表権を持たない取締役COOに退いたことは第6回目の記事で報じた通り。
さらに前回記事では、所有不動産売却が進まないなか、新たな物件購入資金にも窮して11月15日、新株予約権の募集などのIRを行ったことなどを報じた。
その後、いよいよ秋元氏、アルデプロに不測の事態(?)があった際に備えて出来るだけ自分の債権保全に乗り出したのでは、とも思わせる注目すべき動きがあったので追加報告する。
その前に、前回記事で報じた新株予約権などの募集の件に関するその後の動きについて述べておきたい。
 これ、正確にはすべて行使(1株当たり53円)されれば約20億円になる新株予約権と、約5億円の第三者割当による新株発行だったわけだが、予定通り12月3日払い込みは完了した。
結果、アルデプロはとりあえず約5億円が資金調達できたわけだが、先の募集IRのなかで、アルデプロはこの約5億円は子会社「弥生マネジメント」(大阪市北区)が所有する販売用不動産の仕入れのためにノンバンクから借りた5億円を返済するため(これにより借入コストを低減する)としていた。
具体的な物件名などは明らかにしていなかったが、本紙は取材の結果、この物件(上写真の黄色囲み)を特定した。その他にも、本紙は同じ東京都港区六本木のビルにアルデプロが6億5710万円の抵当権を設定している事実を確認した。こうした設定状況などを見ると、秋元氏が実質オーナーの下、杜撰とも思われる物件購入が行われ、今日のアルデプロの苦境は秋元氏に大きな責任があると思わざるを得ないので、まずはその点を指摘しておく。

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