アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

内部・外部告発、情報求む!

(弁護士などのプロが調査。ただし、公益性あるケースに限る)

<主張>本紙ネタ元などーー通常ではあり得ない、「INAX」などに対する信用失墜、名誉毀損容疑による逮捕事件の内実(下)

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中井洽国家公安委員長の名誉を毀損していた!? 文書の存在

 今回、逮捕された今田順仁氏らが取引先などに配布し、住宅設備機器「INAX」(本社・愛知県常滑市)などの信用失墜、名誉毀損をしたとされる複数の文書のなかに、現在の民主党政権で、国家公安委員長という、全国の自治体警察を管理する重責にある中井洽国家公安委員長(冒頭写真=『週刊新潮』4月8日号)に触れたものがある。
「金澤物流サービスと民主党伊賀市会議員坂井悟の関係」というタイトルがついており、こんな書き出しになっている。
「金澤物流サービスが坂井悟議員を応援する見返りに、金澤の違法建築を、中井ひろしと共に、伊賀市、三重県に行政指導をしないように圧力をかけ、伊賀市の市街化調整区域の線引きを変え、合法化するように動いている……」
この文書はA4で4枚。事実なら、選挙違反に関する記述もある。
「金沢物流サービス」という会社は、今回の事件の舞台である、INAXの上野緑工場(三重県伊賀市)に工場労働者を派遣したり、同工場の製品や部品を保管する倉庫を提供していた地元企業。
そして、ここに出てくる坂井市会議員の後援会長を務めている。
伊賀市は人口約10万人。約30名の同市議会議員のなかで民主党所属はこの坂井氏だけ。そして中井国家公安委員長はいうまでもなく民主党代議士で、また伊賀市は自分の地元であり選挙区。
さて、問題の文書が触れている「金澤の違法建築」とは、同社本社敷地内に建つ複数の倉庫の一部を指す。
指摘通り、都市計画法、建築基準法に違反したまま放置されていた事実が昨年発覚し、昨年9月を持って、INAXは金澤物流との倉庫に関する契約を解除している。
そして、この事実が発覚し、大手マスコミでも報道(上写真=「朝日」09年10月31日記事)されたのは今田氏らが告発に動いたことが契機になっていた。
同記事のなかにこんな記述がある。
「今年(09年)5月末、倉庫を違法建築と指摘する文書がINAX側に届いた後、契約内容を実態に合わせるとして……」
このように、今田氏らが告発した内容は、決してデタラメなものでないどころか、是正に繋がってさえいる。
ところが、

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