中央省庁等の人と政策に関する月刊情報誌『時評』(時評社)のこの5月号(5月1日発売)に掲載された、岡本保総務省事務次官(冒頭写真)の発言につき、省内の一部から異論の声が出ている。
総務省は最近、今年度の取り組み指針を盛り込んだ「行政評価等プログラム」をまとめ、その目玉として、中央省庁の不正経理を防ぐためのチェック機能強化を打ち出した。
そこで岡本次官自ら同誌に登場し、総務省のHPを通じて、国家公務員自身による裏ガネ作りを始めとする不正経理の内部告発を大歓迎すると呼びかけた。
これだけ聞けば結構な話とも思うのだが、同省関係者はこう吐露する。
「その岡本次官自身が、裏ガネで接待を受けているんですよ。“よく、そんなこといえたもんだ”というのが、少数ではありますが、良識派の率直な声ですよ」
本誌は今年4月27日、「総務省が隠蔽したある係長の自殺(3)ーー自殺直後に開かれた次官・秘書課を囲む会のメンバー」なる記事を報じている。
そこでも述べたことだが、この会は、次官を始めとする総務省幹部を接待する、一部身内(旧自治省)の私的な会合。そして、その費用は各部署毎にプールした裏ガネが使われているという。
そして、その後も同様の会は続けられており、本紙はまた近く開催されるとの情報をキャッチした。