横浜市鶴見区の「セントレジアス鶴見」(37戸。建築主・ヒューザー。施工者・木村建設。建築確認・日本ERI、02年11月)は、構造耐力が規定の64%しかなく、補強工事を行うことが決定している。 例の姉歯問題の表面化以降、横浜市が市内10のマンションの耐力見直しを行った結果なのだが、実は余り報道されていない不可解な事実がある。 「日本ERIが耐力不足だとして、メモ書きまで横浜市に提出していた。ところが、それにも拘わらず、市はいったん見直しを行った10のマンションについてすべて問題無しとの結果を出していたんです。ところが、関係者の指摘を受け、一転、耐力不足と認めた。 不可解なのは、なぜ、市はこんなミスをしたかです。住民説明会では“単純ミス”と説明されたのですが、日本ERIが耐力不足だとメモ書きまで提出しておいて、姉歯問題の渦中にいくら何でも見落しなどあり得るのか? しかも、市の住民に対する謝罪会見の通知は会見の前日と、かたちばかりのものだった。政治力でもって、うやむやにしようとしていたなんてことはないのか!?」(関係者) 実際、マンション住民はこの大ドンデン反しに怒り心頭。同じように水面下では行政官庁が耐力に問題ないとの結果を出しながら、実際には耐力不足のマンションが他にも水面下でかなりあるのではないかと疑っている。 さらに、これだけの横浜市のとんでもない大ミスなのに、この間、この事実が余り大手マスコミで取り上げられておらず、一般にはいまもこの事実が知られていないのも不可解といえる。(写真は問題のマンション)…