昨年3月に証券取引等監視委員会が強制調査していた、当時、まだジャスダックに上場していた食品事業などの「グローバルアジアホールディングス」(東京都中央区。昨年9月、内部管理体制などに問題があるとして上場廃止に)の元社長・菊地博紀(冒頭写真。55)と、実質的な経営者だった菊池徹(56)両容疑者が本日朝、警視庁組織犯罪対策3課に逮捕された。
容疑は、14年3月期の連結決算は実際には債務超過だったにも拘わらず、前払い費用などの支払い名目で約4億4500万円を架空計上し債務超過でないと決算を粉飾した金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)。
2年連続債務超過だと上場廃止になる。13年3月期は前年の債務超過が解消したことになっているが、当局は同期も実際は債務超過だったと見ている模様。両容疑者は容疑を否認しているという。
強制調査から丸一年。本紙でも既報のように、早い段階から2人の“キクチ”の逮捕は間違いないと見られており、逮捕者に+αがあるかどうかが関心事だった。
というのは、昨年3月の強制調査時、暴力団担当の警視庁組織犯罪対策3課も家宅捜索を行っており、この間、同課でも押収資料を分析、多数の関係者から事情聴取していた模様だからだ。