アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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<連載>脱税請負疑惑グループを追う――「第4回 麹町税務署との不可解な関係」

 この連載の第3回目では、この脱税疑惑グループ(以下、便宜的にBグループと呼ぶ)が顧客に売りにしている脱税疑惑方式=Sスキームなるものの概略を紹介した。
それに先立つこの連載第1回目では、在日系パチンコ企業を中心としたBグループの顧客企業が、なぜか東京・麹町のとあるビルに集中して存在する事実を述べたが、その理由はもうおわかりだろう。
そう、第3回目に見たように、このSスキームなるものは顧客企業が不動産を所有かつ購入時より時価が下がっていたら、現物出資(不動産)で子会社を設立して節税を図ったり、国税局管轄にならないように現物出資の子会社を今度は分割して資本金を1億円以下に下げる、さらには減資するなど、Bグループいうところの顧客企業の大々的な「組織再編成を伴う事業再構築プラン」なのだ。
顧客は全国におり、その一つひとつのために現地の法務局や税務署に行っていたのでは手間がかかるというのがその一つの理由と思われる。
連載第1回目で述べたように、Bグループの事務所は、全国の顧客企業が住所移転した東京・麹町のBグループ所有ビルのすぐ隣りのビルにあるのだ。それでなおさら手間が省けるということだ。
もっとも、最大の理由は、このSスキームなるものは、節税というより、脱税疑惑が指摘される方式であるため、顧客企業の元々の本社所在地の管轄税務署に各々申告したとして100%問題なしとは言い切れない。ならば、最初に申告がスンナリ通り、その後も問題が起きていない麹町税務署(冒頭写真)に全部申告したほうがリスクがないという判断からのようだ。
こうしたなか、麹町税務署は「Bグループのための仕事に相当のウェートを置いている。麹町税務署は何かBグループと繋がっているのか!?」といった噂話まで、事情通の間では囁かれているほどなのだ。
そして、それは決して無責任な噂話で片づけられるものではないのだ。

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