ここに来て、前田恒彦検事はむろん、大坪弘道・大阪地検前特捜部長、佐賀元明前特捜副部長まで犯人隠避容疑で逮捕され、さらにはもっと検察上層部の辞任・逮捕まで指摘されている検察特捜部の存亡にも関わるこの事件、村木厚子厚労省元局長の郵便不正事件(無罪)に端を発しているのはご存じの通り。
この件、9月21日の「朝日」がスクープし、一挙に火が付いたわけだが、ここに来て、その告発者として、前田検事と同僚だった塚部貴子検事(冒頭写真の黄色カッコ内。『週刊新潮』10月7日号記事より。41)の存在がクローズ・アップされている。
だが、彼女は現役の検事。いくら大坪前部長に直訴して聞き入れられなかったとはいえ、部外の「朝日」にタレ込むには無理があるとの見方が圧倒的だ。
塚部検事らの大坪前部長への直訴が契機になったのは確かだが、「朝日」へ持ち込んだのは別人との見方はほぼ共通している。しかも、その指摘される者は実に意外な立場にいた。