本紙既報通り、11月8日(月)午後2時、最高裁判所担当者が森裕子参議院議員(冒頭左写真。民主党)の議員会館(=下写真)の部屋を訪ね、検察審査会員を国民から無作為に(つまり公平に)選んでいるとして、その証拠として、くじ引きソフト「検察審査員候補者名簿管理システム」のデモンストレーションを行った。
最高裁判所担当者には、このシステムの保守管理担当業者が同行。一方、森議員には有田芳生参議院議員(冒頭右写真。民主党)ら数名が立ち会ったという。
では、その結果はどうだったのか?
結論を先にいえば、森議員は「ますます疑惑は深まった」といっているようだ。
詳細は数日中に森議員のHPで公開されるようだから、それをご覧いただくとして、本紙ではすでに判明している代表的な疑問点をいくつか紹介しておく。
まず、このデモには、このソフトを開発した「富士ソフト」の開発担当者ではなく、保守管理業者しか同行しなかった点。
森議員らが疑問を持っているのは、本当にこのソフトで恣意的な選出が行われることはないのかという点だ。
それなのに、保守業者=このソフトのシステムを完全に把握はしていない者で、そもそもデモをやる上で適任でない。その時点で、すでにデモをやる意味が無くなっているのだ。
2つ目は、重大な審査員選びに民間業者が関係していたことが判明したという。
各種発送業務や、問い合わせのコールセンターなど、民間企業に代行させているという。
「名簿情報が漏れる可能性だけでなく、その情報管理やコールセンターでの対応などを通じて、自分たちの都合のいい候補者に絞っている可能性はないのか?」(関係者)