アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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「NYから眺めたフジヤマ」byマイク・アキオステリス(日本通米国ジャーナリスト)(47)「ホリエモン」を出現させた世間の罪

東京地検特捜部は16日、「ライブドア」が虚偽の事実を公表し株価をつり上げた疑いで、同社などを家宅捜査した。東京地検特捜部の捜査に日本中のメディアが、その間における「ライブドア=堀江社長=ホリエモン」に対する疑問、疑惑、矛盾などを「ここぞとばかり」に報じ始めた。その報道ぶりを見ていると、「ライブドア=堀江社長」に向ける国民の感情を代弁するかのような論調である。実際、どのメディアの報道をみても一旦は、頷ける内容に仕上がっている。そればかりか、記事の行間から「ざまあみやがれ!」「胸がスカッとした!」、といった声が聞こえてくるようだ。無理もない。近鉄球団買収に名乗りを上げた堀江社長はその後、ニッポン放送の買収、衆議院選挙への出馬と、あらん限りの話題を振りまきつつ一躍、IT時代の寵児に躍り出た。して、堀江社長の言動から繰り出される違和感、無礼な態度、日本社会にて受け継がれてきた伝統的概念や企業論理、秩序を無視したような振る舞い…、さらに、そこにやっかみ、ねたみ、憧れなどが加わったことで独特の、「ホリエモン観」を渦巻かせてきた。三十歳そこそこの若者が時価総額7000億円のIT企業グループのトップに君臨し、やりたい放題なことをやっているイメージを振りまいてきた印象をして、日本中の誰もが「ライブドアに関しては一言、言いたい」との心情になってしまったようである。それだけに、日本のマスコミにとってこれほどの“価値あるニュース”はそうそう、ないだろう。過去のリクルート事件やロッキード事件といったものとは比べ物にならないほどの…、日本列島という大スクリーンで上映されなければならない一大エンターテイメント事件である。でも昨日(16日)と今日(17日)は、新聞やテレビだけがホリエモン協奏曲を奏でているが、明日あたりから週刊誌軍団が本格的に乗り出してきて、「ライブドア=ホリエモン」の知られざる一面をこれでもか、これでもかと繰り出してくるはず。それも一見、ごもっともと思える論調の“似非良識”で大合唱をなるだろう。実際、東京地検の家宅捜査に早速、「新興企業にありがちな脇の甘さを感じる」(鉄鋼メーカー幹部)。ある大手証券幹部は「ザル法を逆手に取って、やりたい放題だった」と吐き捨て、ジャーナリストの大谷昭宏氏は「国としても企業倫理の無視には歯止めをかけなければならない。今回の捜査は、いい意味での国策強化の意思表明だ」。帝京平成大情報学部教授の鳥井守幸氏は「家宅捜索は、ルール無視、常識外れの手法がいつも通用するとは限らないということを示したものではないか」と分析。経済アナリストの森永卓郎氏は「東京地検は一石を投じた」と語っている。なるほど、堀江社長の言動には多くの違和感を覚えるし、ライブドアが今日に至った過程、手段には批判されるべきことも少なくないが、でも、彼を時代の寵児に祀り上げたのはその実、マスコミをはじめとする“日本の社会”であったはず…、彼を「セレブ族」や「ヒルズ族」の雄と持ち上げた背景には、「利益優先」「拝金主義」を煽る空気があったからである。堀江社長を射る前にまず、“ホリエモン”のような若者を出現させた社会の罪、彼をスターに仕立て上げて躍らせたメディアの罪、彼をここまでのさばらせた世間の罪、そして、ライブドアという企業に群がった関係者や企業の罪なども裁かれるべきであろう。さらに、この程度の若者を自民党が肩入れして立候補させ、その選挙応援に小泉首相の右腕と自認している武部幹事長までが駆けつけ、「堀江社長の若き情熱とアイディアで日本を変えていきたい」とのたまっておいて何を今更…、彼らも世間もみな、堀江社長に石を投げつける資格など、ないのである。今後、ライブドアに関する容疑は徹底的に糾明されなければならないが、だからといってそれが、「出る杭は打たれる」との、“日本式制裁”であってはならない。(冒頭写真は、05年大晦日、日本レコード大賞新人賞のプレゼンターを務めた時のもの)…

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