関係者によれば、つい最近、東京地検特捜部はとある件で、本紙でも過去、何度か経済事件絡みで取り上げている著名人らを首謀者と睨んでおり、その複数の関係先を家宅捜索(ガサ入れ)したという。
そのとある件とは、今年5月24日、金融庁(近畿財務局)が金融商品取引業の登録をしないでファンド資金を集めていたとして実名公表した合同会社「ISC」(京都市左京区)の関係。
同社はプロ投資家を対象にした、金商取引業者より設立が容易な適格機関投資家等特例業務届けしかしてなかった。
しかし、実際にはスポーツブックメーカー投資関連、フィリピンの人材派遣事業、米国での油田掘削事業を謳う3つのファンドに、一般投資家から資金を募っていたという。
さらに他の適格機関投資家等特例業務届けしかしていない5社(光速投資実践会、アイディアン、帆立投資倶楽部、ワールドステージ、ぺトログラードインベストメント。いずれも合同会社)が作った6ファンドへの勧誘もしていた上、前出3つのファンドの資金管理などが極めて杜撰だったという。