プロフィール 投資歴26年、兼業投資家。投資で勝つために必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」を読む力、3に「ファンダメンタルズ分析」だと考えている。安定した資産形成を促すことを心がけている。
≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
新年明けましておめでとうございます。本年も少しでも読者諸兄の参考となるべく本稿を頑張ってまいります。なにとぞよろしくお願いいたします。
週末金曜日の日経平均株価の終値は、39,895円と前稿比+193円(※前項比)となった。※2024年8月5日の日経平均先物価格は一時30,380円あり。
その後、年末の米国市場の下げがあり、1月4日に日経平均先物は39,200円台まで下がり大発会が不安になるも、結局、日経平均先物は39,610円で戻ってきている。また大納会のドル建て日経平均の終値は252.6ドル(※前稿246.7ドル)。これが円安に影響で251.9ドルとなっている。
NYダウは、週間で-259ドル安となる42,732ドル(※前稿比+151)。※2024年12月5日の45,074ドルが本年最高値。ナスダック100は21,297Pと、前稿比-175P安(※前稿比+183)だった。
さて、新年1発目なので、筆者の2025年の【相場観】から始めさせていただきたい。最初に申し上げると筆者は2025年の相場見通し(日経平均株価)において、2024年の高値である42,427円を越えていくものと考えている。またその更新時期は、比較的早い時期(4月あたり?)ではないかとも感じている。なぜ、このような考えに至ったかを以下に述べたい。
そしていきなり脱線するが、「TOPIX」は2024年10月から市場改革をしており、第一弾の銘柄選定見直しが1月に終わる予定だ。これによりTOPIX採用銘柄は、2200銘柄→1700銘柄となる。これ以降も順次銘柄の削減、入れ替えを進めるとのことだが、やっていることはダメな企業を排除しているということ。よって、日経平均と比べてもパフォーマンスが良くなる可能性があり注目をしている。「TOPIX ETF」(1306)の存在は覚えておきたい。
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筆者のこの【2025年度の見通し】は、昨年の12月時点から考えると上方修正された形だ。その理由は大きく3つ。(1)「トランプ大統領誕生」、(2)「米国の利下げ回数」、そして(3)「海外勢の日本株買い」である。以下に記す。
まず現在は、1月20日の「トランプ大統領就任式」で、彼が何を発言するのか? これが不透明なことが警戒され、株式などのリスク資産は比較的買われていない状況だと考えている。
しかし、そうであっても米国株の推移をみるとそうは見えない。「S&P」、「ナスダック100」はあともう少しで昨年12月の高値を越えそうであるし、そして昨年末からは「SOX指数」も立ち直りつつあるように思えるのだ。
この理由として筆者は、2025年度の上記の指数EPS予想に、その答えがあるように思える。具体的に記すと「ナスダック100指数」であるが、2024年11月末の時点では「2025年予想EPS」は673ドルであった。それが12月の年末時点で809ドルまで上昇している。11月末時点から+20%もの業績予測の上昇修正となっており、もちろんEPS予想値はいまが最高値である。筆者はこれまで「EPS予想」を3年は見てきているが、これほどの変化があったのは初めてである。
ただ、かなりの部分、この高成長を折り込んだ株価指数となっていることも間違いなく、「ナスダック100指数」の2025年PER予想は26.37倍。ここ10年で考えるならば、すでに充分評価されている。なにせ「S&P株価指数」は2年連続で+25%超の上昇となり、「ナスダック総合指数」も23年度が+40%超、24年度も+30%超の株価指数の上昇となったので、このこと自体に驚きはない。よってこの点(高PER)ははっきり不安要素である。これがもとで、筆者は昨年末から様子見姿勢を続けてきたのだ。