アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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アマボクシング世界選手権元日本代表チーム監督の出資詐欺疑惑

 オリンピックと並ぶアマチュアボクシングの権威ある大会となっているAIBA世界選手権ーー2年に一度開催されるこの選手権の2017年度の日本代表チームの監督で、現在も奈良県ボクシング連盟会長を務める瀬部勉氏(冒頭写真。63)に、出資詐欺疑惑が出ている。
わが国のアマボクシング団体は「日本ボクシング連盟」。かつてそのトップの会長に山根明氏(右下写真。今年1月死去)がいたが、助成金の不正流用疑惑などが出て2018年8月に辞任。その疑惑のなかには、奈良県出身者に有利なジャッジをするという疑惑もあり、「奈良判定」と呼ばれ18年流行語大賞の最終候補に残ったほど。瀬部氏はこの奈良県のトップをしており、世界選手権日本代表チーム監督への瀬部氏抜擢は山根氏の采配と見られている。
何しろ瀬部氏、ボクシング選手経験はない。大阪体育大学卒で、陸上競技選手だったという。
1982年、日本選手権4×100mリレー優勝、同年モスクワ五輪最終選考会出場、100mベストタイム10秒43(公認記録)と言うが、これに関しても経歴詐称ではと指摘されたことも。
そこに持って来て、今回の出資詐欺疑惑だが、少なくともこの疑惑は濃厚だ。
というのも、まず本紙は5、6度、瀬部氏の個人携帯に連絡を入れ、その都度、取材内容を留守電に入れ返信を求めた。むろん、こちらの身元も名乗り、本紙のHPを見てどういう媒体か確認してくれとも。そして、最後の留守電には事が事なので瀬部氏の言い分を聞かず記事を出すことはそちらに大きなリスクが生じ得るから、是非とも連絡をくれと期限を区切り留守電に入れたが、一切連絡は来なかったことを述べておく。
この出資詐欺疑惑は、兵庫県伊丹市のY不動産がつなぎ融資を求めており、それを仲介したのが瀬部氏というもの。
この話が持ちかけられたのは2021年8月。
瀬部氏は「半年後には、倍にして返金できる」といっていた。
瀬部氏の経歴から、社会的信用があるとして複数の者がその融資に応じ、その額は1億円を超える。

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