アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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≪連載(366回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(2月13日~2月16日)

プロフィール 投資歴24年、兼業投資家。投資で勝つために必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」を読む力、3に「ファンダメンタルズ分析」だと考えている。安定した資産形成を促すことを心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
先週金曜日の日経平均株価の終値は36,897円と、前稿比+739円(※前項+407→ ▲212→ +386→ +2200→ +208→ +198(2023年12月4週))の大き目の上昇となった。
週末金曜日も、半導体銘柄の勢いは止まらず米国市場は堅調で、日経平均CFDも37,132円まで上昇している。1月23日(火)の現物高値36,984円を越えてきた。
直近安値は2023年10月4日に30,488円(※30,269円がCFD最安値)。2023年の高値は6月16日の34,003円。
TOPIX(東証1部全体)の週末金曜日の終値は、2,558Pと先週比+18P高。
NYダウは、週間で+18ドル高となる38,672ドル(※前稿比+545→+245→+271→+127→+80→+81)。なんとか史上最高値更新。
ナスダック100は17,962Pと、前稿比+319P高(※前稿比+222→+107→+481→+527→▲471→+154)。史上最高値更新。2023年の高値は11月22日の高値16,212P。

先週は米国の「S&P500指数」の5,000P越えとなる上昇が、世界中の投資家の耳目を集めた。同指数を振り返ると、1995年3月の500Pあたりから急角度で上昇を開始し、2000年1月には1,500Pに到達。そこからITバブル崩壊や、リーマンショクが起こり2009年3月には730Pまで下落するも、2022年に一気に4,700P、2024年2月に5,000P到達というわけだ。
リーマンショック時の730Pの大底から、現在は5,027Pなので、6.89倍の大上昇だ。これに比べて日経平均も同時期には7,400円→ 37,280円と、5倍程度までは上昇しているので、意外にもなかなかの好パフォーマンスであるものの、生まれた人種が米国人か日本人かで不公平感を覚えたくもなる。

とはいえ、今年に関しては2023年の大納会時に33,464円だった日経平均株価は、現在37,237円(原稿執筆時のCFD価格)まで上昇し、早くも+11%のパフォーマンス。かたやS&Pは、4,770P→5027Pなので+5.4%と、我が日本が圧勝している!
ただ残念なことにこれは実力というよりも、【為替】だろう。日経平均は、ドル円で1円円安になると、250円は上がる性質を持つので、年末に141円だったドル円は、現在149円であることを考えると、2,000円もゲタを履いていることがわかる。
これを勘案すると、本年2024年のS&Pと、日経の上昇パフォーマンスは同程度ということになろうか。まぁ、世界を代表するS&P様と同程度ということは、これはもう立派なことであるが。
しかし今年のここまでの株価推移を振り返ると、まだ年が始まった1ヵ月ちょっとで、+5%の強烈パフォーマンスであるため、このまま大げさに言うと、年間+60%も株価指数が伸びることになってしまう。そう考えると、正直筆者には、今年に入ってからの日経平均株価、S&P株価指数を含めた米国株のパフォーマンスは、あまりにもやり過ぎてしまっていると感じている。

だいたい年初に行った経済アナリストたちの、2024年度のS&P株価指数の見通しは、最大で、年末に5000P乗せ程度だったはずだ。これを1ヵ月で達成してしまっている。
ちなみに、今年のここまでの上昇要因は、米国の4Q企業決算で説明している記事が多い。現在、米国では3分の2ほどの決算発表が終わったが(時価総額的にはほぼほぼ決算は終わったかのような雰囲気である)、事前コンセンサスを上回った企業の数は8割だそうだ。過去10年平均でみると、74%なので確かにこれを上回っている。実際、S&Pの2024年EPSも少し上昇基調になっている(※テクニカルの項に後述)。

また、2024年度へ向けてのガイダンスも特に不安になるようなものがないようなので、決算前に不安視されていた金利高による、景気後退不安は雲散霧消してしまったようだ。といいか、現在は半導体企業を始めとした生成AIへの強烈な投資と、それが今年はAI搭載の商品がわんさかでて花が咲く、との予測になり、幅広いハイテク企業の業績が上向く雰囲気が醸成されている。

ようするに、かなり浮かれポンチになっており、もう良い方の話をすべて織り込んでしまっていないだろうか!?

今週のストラテジーへと移りたい。
筆者は、「日経平均3月限の先物」を、先週の金曜日の日本のマイナーSQ後に、打診売りで開始した。
その理由は、(1)今週の14日(火曜)で、国内の決算もほぼ終了となる。そうなると、材料が不足する上に、自社株買いは本決算後のイメージがあることから、ここからは例年弱含むイメージであること、(2)米国株の決算予測をみると、次の1Q(1月-3月)が2024年で一番弱い上昇予測であること、(3)海外勢の買い越しがここ2週間弱まっていること(※テクニカルの項で後述)、(4)ドル建て日経平均でみると、円安の影響だけで日経平均が上昇しており、247ドルをいまだ越えられていないこと。また1ドル150円以上の円安ラインは、直近の最安値レベル(※為替介入ラインが151円)であることから突破が難しそうなこと、(5)先週は日経平均は+739円の上昇も騰落レシオは下がっている(上がっている銘柄のほうが少ない)、(6)そしてここまでの指数の強烈な上昇での反動だ。

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