本紙がウォッチし続けている、事件屋といっていい松尾隆氏(冒頭写真)の介入する資金繰り窮地の「郷鉄工所」(6397。東証2部。岐阜県垂井町)――昨日、その松尾氏を取材する機会を得たので、その主な言い分を紹介する。
まず、何より驚かされたのは、松尾氏は、自分が偽名の「田中隆」の名刺で郷鉄工に入り込んだことをアッサリと認めた事実。
その上で、「何か問題ですか? ライターだってペンネーム使うでしょう」旨、述べたのだった。
だが、松尾氏の場合、上場廃止になった「セイクレスト」の架空増資事件で逮捕、有罪判決(懲役2年6月。執行猶予4年。罰金300万円。追徴金は6億2926万円)で、未だ執行猶予中の身。
それを悟られないために偽名を使ったわけだ。
それに会社に就職する場合だって、経歴のところにその前科を記載しないと経歴詐称になるのではないか。
ところが、松尾氏、開き直ったのか、
「だって、偽名にしないと(郷鉄工側が)相手してくれないでしょう。それにあなた(=本紙のこと)が松尾は悪いと書き立てる」旨、述べたのだった。
さらに、執行猶予が明けていると嘘を付いたんじゃないかとの問いには(タッグを組む郷鉄工所の田中桂一専務が、取締役会で執行猶予が明けている旨の発言をしている)、
「自分はそんなことはいっていない。上告までして(棄却になって)いるので、まだ明けているわけがない」旨、語った。
以上のような発言だけでも、もう十分に一般常識からして通用しようがないだろう。
ところが、そんな人物が介入。しかも、多くの従業員、取引先、株主もいる上場企業にだ。