プロフィール 投資歴24年、兼業投資家。投資で勝つために必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」を読む力、3に「ファンダメンタルズ分析」だと考えている。安定した資産形成を促すことを心がけている。
≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
日経平均株価の終値は32,193円と、前稿比-566円安(※前項比+455→ ▲84→ +3→ ▲801→ +408→ ▲925→ +1441→+741→ +608→+108→ +1420→ +231→ +301→ +292→ +71→ +975→ ▲523→ +656→ +51→ ▲810→)の下落となった。
その後日経平均CFDは、31,946円と下落している。※CFD高値は2023年6月16日の34,003円
TOPIX(東証1部全体)の週末金曜日の終値は、2,275Pと先週比-16P安。トピックスのほうが強い推移だ。
米国のNYダウは、週間で-394ドル安となる35,065ドル(※前稿比+231→ +719→ +774→ ▲673→ +681→▲572→ +422→ +114→ +336→ ▲334→ +127→ ▲212→ ▲77→ +401→ +211→ +1036→+376→▲48→▲1481)。高値は8月2日35,679ドル。
ナスダック指数は、週間で-408P安となる13,909P(※前稿+284→ ▲80→ +452→ ▲126→ +294→ ▲195→ +429→ +18→ +265→ +318→ +373→ +50→ +112→ ▲51→ +35→▲133→ +397→ +193→ +492)。直近最安値は2022年10月13日の10,089P。昨年11月22日の高値(16,212ポイント)比の最大下落率は、-37.8%のドローダウン。
先週の日経平均株価は、8月1日(火)に33,489円の高値を付けたかと思えば、8月5日(金)の日経平均CFDの引け値は、31,946円だったため、なんと1,543円も暴落する結果となった。
そんな中先週は、特にナイストレードができたわけではないものの、投資歴24年のいぶし銀の筆者のトレードを振り返ることから始めたい。
月曜日。先週末に「北海道電力」の決算発表があり、これが強かったことで、原発を再稼働している「九州電力」(9508)の決算は持ち越せると考え大きめに買ってホールド。火曜日に決算発表があり、素晴らしい内容だった。
そして運命の水曜日。
米国の格付け会社フィッチが、火曜日の深夜に米国債を格下げし、米国市場は少波乱状況に。日経平均株価も前日比-332円安と安く寄り付いたものの、筆者は2011年8月の米国債格下げの一時的な波乱を覚えていたため、とりあえず朝イチに日経平均先物を投げ売り。ただ、450円もの幅でリカクできたので嬉しい気持ちが勝る。
また、「九州電力」の上昇も、事前に折り込まれていたようで、大きな上昇にならなかったのでリカク。大きめに買ったこともあり、少しは利益が取れた。返す刀で、なぜかこんな波乱の日に動意づいていた「フジクラ」(5803)を、これは本物だとみて打診買い。しかしこれは、結果的には最低なトレードとなったものの、継続保有する方針だ。また決算が酷かった「大紀アルミ」(5702)を、こちらは少し大きめに購入。直近のリョービなどのアルミダイキャストの報道をみるに、EVの車体にアルミが使われる流れは不可逆的なものであることを確信していたため長期ホールド予定。また今後、買い増す可能性も高い。
そして、中国関連銘柄であるため決算が心配だった「タムラ製作所」(6768)を3分の1ほど売却した。
木曜日。大引け後に、日経平均株価が32,000円ラインを一気に下抜け、午後17時近辺には31,700円を下抜けたため、筆者はここから打診で3回に分けて日経平均先物9月限を買いでエントリーした。なんで買ったかは以下の画像のチャートを見てほしい。今回の下げは7月12日の安値に並んでおり、ここでのエントリーは損切りがしやすいのだ。
また、ここまでの日経平均の値下がり幅は1,800円を越えており、筆者は「これはさすがに下げすぎ」だと感じていた。この頃になると、米国債の格下げに関しても、2011年当時の突然の格下げではないことからそこまでの悪影響はでない、や、バフェット氏が米国債を2兆円程度購入したなどの報道も出ていた。
この日経平均先物9月限は、一時32,280円となりリカクの誘惑に駆られるも、1,000円幅の戻りを強烈に期待していたため売れず。結局、就寝したAM3:00には32,240円だった株価は、その後バイデン大統領の「8月8日に対中投資投資制限で大統領発令」のバッドニュースがでて、引けでは31,940円となってしまった。
ちなみに、先々週に購入したマザーズ先物9月限は変わらず保有している。というのも、移動平均線が煮詰まってきており(※テクニカルの項で後述)、こちらも上へのロケット発射を期待しているからだ。
さて、今週のストラテジーへと移りたい。
先週に日本株だけが大きく下がったのは、これまでの上昇を支えた海外勢の反動売りがでた結果のようだ。というのも、おそらくほとんどの海外勢は為替ヘッジ付き(※円安を避ける)で日本株の投資をしており、それがFRBの利上げ打ち止め観測がでている中、突然米国債の格下げがあったことで、大きくドル安、円高に振れてしまって、一時的な巻き戻しの動きがでた、という解説が正しそうに思える。