アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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≪連載(339回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(7月24日~7月28日)

プロフィール 投資歴24年、兼業投資家。投資で勝つために必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」を読む力、3に「ファンダメンタルズ分析」だと考えている。安定した資産形成を促すことを心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
日経平均株価の終値は32,304円と、前稿比-84円(※前項比+3→ ▲801→ +408→ ▲925→ +1441→+741→ +608→+108→ +1420→ +231→ +301→ +292→ +71→ +975→ ▲523→ +656→ +51→ ▲810→)の2週連続横ばい推移となった。
ただ日経平均CFDは32,703円と上昇している。これは金曜日に、YCC解除先送りとの日銀リーク情報の報道があったためだ。※CFD高値は2023年6月16日の34,003円
TOPIX(東証1部全体)の週末金曜日の終値は、2,262Pと先週比+23P高。
米国のNYダウは、週間で+719ドル高となる35,228ドル(※前稿比+774→ ▲673→ +681→▲572→ +422→ +114→ +336→ ▲334→ +127→ ▲212→ ▲77→ +401→ +211→ +1036→+376→▲48→▲1481)と年初来高値更新。
ナスダック指数は、週間で-80P安となる14,033P(※前稿+452→ ▲126→ +294→ ▲195→ +429→ +18→ +265→ +318→ +373→ +50→ +112→ ▲51→ +35→▲133→ +397→ +193→ +492)と先週の年初来高値からほんの少し後退。直近最安値は2022年10月13日の10,089P。昨年11月22日の高値(16,212ポイント)比の最大下落率は、-37.8%のドローダウン。

先週の株価指数は、日米ともになかなか予想しずらい値動きとなったと思う。これまで先駆して上げていたオランダの半導体製造装置世界最大の「ASMLホールディング」、そして半導体最先端工場の台湾「TSMC」が決算後に値下がりしてしまったからである。※チャートはASMLであるが、TSMCも似たようなチャートだ。

ASMLに関しては、受注残が2Q連続で減少したことはビックリした。そしてそもそも業績自体がコンセンサスに未達だったから、これはまずく感じた。TSMCは2023年度の決算の下方修正を出したので(※利益率は落ちていないが4年ぶりの減収減益)100%まずい状況。これに加えて設備投資計画の延期が発表されたので、いいところがなかった印象だ。ようするに生成AIブームに沸いていた半導体業界だったが、それ以外のコモディティ半導体では需要の一服がある上に下期に入っての売上の回復見通しも明確に崩れたサインだと感じる。
上記2社は、半導体の世界TOP2であるため、日本の半導体製造装置(東京エレクトロンなど)や、検査大手(アドバンテスト)に関しても決算で波乱が起こる可能性が高いとみて、用心しておきたい。

さて、今週のストラテジーへと移りたい。
今週は強力イベントが多い上に、米国大手企業の決算シーズンに重なるということもあり、方向性がどうなるかがわかりづらい。
1つめの注目イベントは、25日(火)「IMF世界経済見通し」である。現在のところの米国経済に関しての市場コンセンサスは、今回の4-6月が▲8%で底となり、7-9月は横ばい、10-12月に急回復を開始し、2024年度は+12%の増益となる、がコンセンサスとなっているようだ。
この見通しについては、半年以上前から同様の市場コンセンサスとなっていて、当時筆者は「年末からリセッションになる可能性が大なのに相反してんじゃん。アホか…」と感じ、本稿にも記載し続けてきたが、あっぱれ!ここまで一貫していると、筆者がアホであるようだ。
この市場コンセンサスが確立した初期の頃との違いは、高金利になっても経済が崩れていないことで、こうなると今後、軽いリセッション程度がきても、金利引き下げがカンフル剤として効くだろうし、リセッションが来ない場合でも、インフレ鈍化により金利引き下げるため、これがドーピングになることが想定されるので、企業決算が終わり次第、注目銘柄を買っていくタイミングを真剣に検討したほうがよいだろう。

ただ、まだまだ相変わらず相反するように、米国の景気先行指数は15ヵ月連続の低下となっており、これは2007-2009年のリーマンショック以来のことらしい。
この指標はここから、下がるのなら本気でヤバイことになると捉え、ここからの動きは要チェックである。
また決算の見どころは、26日早朝の「アルファベット」、「マイクロソフト」だろう。また26日の夕方の日本の「アドバンテスト」も大注目となる。

2つ目の注目イベントは、26日(水)AM3:00の恒例イベント「米国FOMC」である。このイベントはいつでも最強イベントのため要注目であるが、今回は0.25%の利上げがほぼ100%織り込まれているうえに、パウエル議長の記者会見では「今後はデータしだい」、といい放つだけの可能性が激高であるため、今回に限り、欠席でもかまわないかもしれない。ただ、翌日は早起きして内容を精査すべきだろう。
3つ目の注目イベントは、28日(金)、日本で行われる「日銀会合」である。すでに、日銀リーク情報らしき報道が、ブルームバーグからでており「金融政策決定会合では現状の政策が維持され、イールドカーブ・コントロール(長短金利操作、YCC)の修正は行われない見込み」となっており、この報道が出た、先週の金曜の午後から為替が大きく円安に反応しているので、間違いはなさそうだ。
ただ、相変わらず2023年度中に政策変更することを市場では織り込んでいるようなので、これに関してはPM15:30からの植田日銀総裁の記者会見の結果次第で、ガラッと様相が変わるものだと考えて注目したい。

さて今週は、仮に米国市場が、現在の力強い年初来高値の更新ラッシュを続けそうで(※崩れないならば)あるのなら、筆者は27日(木)から、証券大手の「SBIHD」(8473)や、円高に強そうな景気敏感株として「ニトリ」(9843)(※この銘柄は日銀会合後が無難だ)などを打診で、購入する可能性を視野に入れている。

SBIに関しては、来年からの新NISA口座関連として盛り上がる期待が大きい。現在NISA口座は1972万口座だが、これが5000万口座にまで増える予測がでているのだ。また楽天証券が本年度中にもIPOする可能性が高いことで、証券バブルが起こる必然性は高いと考える。同銘柄は高配当なのも魅力だ。NISAで買おうかとも思う。

最後にマザーズ指数は、先週末に終値766Pと豪快に沈んでいる。直近4週間は海外勢が売りまくっていた(※テクニカルの項で後述)からだが、全体が好地合いになるのなら、この指数が一番大きく上がるだろう! よって出来高の盛り上がりの初動を捉えるため、ここからは毎日出来高を注視していきたい。
逆に、半導体大手の「ディスコ」(6146)は決算発表をしているが、唯一株価が堅調である。ただ半導体が弱含む可能性を感じたら、同社を空売り候補としたい。

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