アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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≪連載(330回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(5月15日~5月19日)

プロフィール 投資歴24年、兼業投資家。投資で勝つために必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」を読む力、3に「ファンダメンタルズ分析」だと考えている。安定した資産形成を促すことを心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
日経平均株価の終値は29,388円と、前稿比+231円(※前項比+301→ +292→ +71→ +975→ ▲523→ +656→ +51→ ▲810→ +217→ +474→ ▲60→ ▲158→ +162→ +126→ +830→ +433→ +146→ ▲261→ ▲1292)の上昇となった。※1月4日の年初来安値は25,662円。
その後金曜日夜には、「米国5月ミシガン大学消費者態度指数」が発表され、5年先の期待インフレが+3.2%と跳ね上がっていたため、筆者は日経平均6月現の先物売りで対応を試みるも、米国市場は切り返し、日経平均CFDは29,568円と上昇して引けている。※筆者の先物売り玉は逆指値で狩られていた。
TOPIX(東証1部全体)の週末金曜日の終値は、2,096Pと先週比+21P高。
米国のNYダウは、週間で-374ドル安となる33,300ドル(※前稿比▲212→ ▲77→+401→ +211→ +1036→+376→▲48→▲1481)と、またしても小幅下落。
ナスダック指数は、週間で+50P高となる12,285Pと(※前稿+112→ ▲51→ +35→▲133→ +397→+193→+492)上昇。直近最安値は2022年10月13日の10,089P。昨年11月22日の高値(16,212ポイント)比の最大下落率は、-37.8%のドローダウン。
さて、日経平均株価指数は週明けの月曜日、CFDの値である29,568円近辺で寄り付くだろう。そうなってくると、昨年2022年8月17日の29,223円の高値を越えてきたわけで、残すはあと2021年の最高値である30,796円だけとなる。これはどう考えても上昇追いモードだといえよう。
また普通に考えれば、直近の高値を抜けてきた展開は買いで対応するのが鉄則である。

かたや米国のNYダウ、ナスダック、S&P500の主要3指数はこの限りではない。どうみても、レンジ相場を抜けきる動きではないことは明らか。世界の中心である米国株がこの有様なのに、日本株だけ上値追いモードだなんて。ここに違和感を覚えてしまうのは、凡人の証!? 株の神様に愛されていない!? ということなんだろうか。

確かにわが日本は、コロナ禍からの一気の経済回復、そして円安を追い風に上場企業の2023年3月期決算は、純利益が過去最高水準となる見通しらしい。売上高は前年比+14・2%の約580兆円、純利益は過去最高だった2022年3月期の約34兆円を若干上回る。ただ、筆者にはこれは過去の話に思える。

ならば未来の話はどうなのかと言えば、決算発表が佳境に入った5月12日時点の日経平均予想EPSは2,028円と、ここ1週間で-105円も大きく下げた。逆に米国企業は1Q決算を終えてほぼ動きがない状況で、日本だけ-5%も利益予想が下がっているのだ。そしてそんな中、株価だけが好調だというパラノイアに陥っている。

また日米ともに決算が終わったこの時期は、投資格言で一番有名な、「Sell in May, and go away,don’t come back until St Leger day」「5月に売って、9月2週目のまで戻ってくるな」の通り、過去60年間でみても投資収益が非常に悪い時期だ。特に7、8、9、10月の4ヶ月間は、60年でみるといずれも月間リターンがマイナスでありかなり有用性のある格言だといえる。

そう、ここまで散々、理屈で考え「今の上昇相場はおかしい」と訴えてきたわけであるが、株式相場は生き物であり、毎年違う動き方をする習性があることも熟知している。ようするに、しっかり身構えてながら上昇の波に乗る、それが正解だという局面なのだろう。

先週筆者は、上記のような強い潮流に耐えきれなくなるように、決算を終えた銘柄をポチポチ購入してしまっている。
そんなわけで具体的に筆者の持ち株は(1)「タムラ製作所」(6768)、(2)「フジクラ」(5803)、(3)「VIX指数」(1552)、(4)「メイコー」(6787)、(5)「野村マイクロ」(6254)、(6)「トレックス・セミコンダクター」(6616)、(7)「日本電波工業」(6779)となり、信用維持率は130%となった。

前稿まで大量保有していた「楽天銀行」は、決算を跨ぎ、翌日はしっかり+6.2%もの躍進をみせた。ただ決算内容(今期予想)としてはサプライズを感じさせないものだったことで、筆者は特買いで寄り付いた後の下落局面で半分ほど早売りをしてしまった。筆者としては、楽天Gとの連携を図ったような株主優待を期待して面もある。これが出なかったこともあり、一回リカクしたわけだ。※あと半分は現時点では高値近辺で処分できた。まぁ、ちなみにこれはよかった方の話。

やってしまったのは「トレックス・セミコンダクター」(6616)。月曜日に前期の下方修正がでたものの、翌日火曜日に株価が無風だったことで気が緩んでしまいホールドしたところ、12日の決算発表で、今期についての見通しを相当暗いもので出してきた。これは言い逃れができないほどバカな展開。警戒してしかるべきだった。

買ったほうは、自動車向けで決算で下がっていた「メイコー」と、同じく自動車向けの「日本電波」、そして週明けの決算を期待して「野村マイクロ」を買ってみた。後者は受注残が激増中である。
また「VIX指数」(1552)も、購入が早すぎて現時点で被弾しているものの、近いところでナンピンをかける予定だ。これについては後述したい。

さて、今週のストラテジーへと移りたい。

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