アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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≪連載(312回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(12月26日~12月30日)

プロフィール 投資歴24年、兼業投資家。投資で勝つために必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」を読む力、3に「ファンダメンタルズ分析」だと考えている。安定した資産形成を促すことを心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
先週末の日経平均株価の終値は26,235円と、前稿比-1,292円安(※前項比▲374→ +123→ ▲505→ +383→ ▲363→ +1063→ +95→ +214→ ▲200→ ▲25→ +1179→ ▲1217→ ▲414→ ▲647→ +564→▲ 990→ ▲289→ +383→ +371→ +374→ ▲113→ +1127→ +271→ 581→ ▲556→ +529→ ▲1861→ +62→ +980→ +43→ +311→ ▲576→ +156→ +12→ +107→ ▲680→ ▲484→ +1323→ +1664→ ▲822→ ▲491→ ▲646→ ▲574→ +256→ +440→ ▲805→ ▲602→ ▲355→ ▲313円)の大幅安となった。
週末土曜日にかけて、日経平均CFDは26,312円と、久しぶりのリバウンド。
TOPIX(東証1部全体)の週末金曜日の終値は、1,898Pと先週比-52P安。
米国のNYダウは、週間で+283ドル高となる33,203ドル(※前稿比▲556→ ▲46→ +83→ +601→ ▲2→ +1344→▲459→ +1780→ +1447→ +338→ +571→ ▲864→ ▲1232→ ▲1330→ +768→ ▲899→ ▲1484→ +6→ +958→ ▲42→ +946→+611→ ▲50→ +241→ ▲504→+1612→▲1504→ ▲1507→▲313→+1951→▲935→▲78→▲834→▲640→▲270→▲43→▲97→106→1811→▲670→▲445→▲20→▲659→▲352→365→460→▲1647→▲320→▲106)と小幅上昇。
ナスダック指数は、週間で-207P安の10,498Pと小幅下落。
最安値は10月13日の10,089P。昨年11月22日の高値(16,212ポイント)比の最大下落率は、-37.8%のドローダウン。

まずは、本稿の読者の皆さま。今年一年、本当にお疲れさまでした。2月にはロシアのウクライナへの軍事侵攻が起こり、そしてインフレ激化となりました。これを受けてFRB始め各国中央銀行の利上げラッシュが起こり、投資家の皆さんにおかれては、なかなかに厳しい立ち回りを迫られたと思います。ただ来年も残念ながら筆者の考えでは、おそらく年初にかけて厳しい展開が予想されます。

そうというのも、米国のS&P株価指数の予想EPSは現在221ドルですが、景気後退のシグナルがそこかしこででている中で、EPSがここから下がることは必然であると考えられるからです。現在も、テクニカルの項で後述していますが、毎週少しづつ下がっているような感覚を覚えております。

このまま不景気に突入するとなれば、PERの評価も現在より低くなることが予想され、仮にEPSが 200ドルとなってPERが16倍の評価となれば、S&P株価指数は理論的に3,200Pとなります。現在3,845Pであるため、ここから-16.8%の下落です。2022年は、年初が高値で4,778Pだったため、-19.6%下げたことになりますが、まだ大きく下がることが予想されるのです。

挙句の果てに、現在の2023年度S&Pの予想EPSコンセンサスは231ドルと、なぜか2023年に景気後退が起こる可能性が激高なのに企業利益が上がるという奇妙な市場コンセンサスとなっているのです。よって当然これが間違いだったとわかれば、確実に大暴落が起こることは必然です。

モルガンスタンレーのストラテジストで、今年特に有名になったマイケル・ウイルソン氏によれば、「S&P株価指数の予想EPSは最悪180ドルがありえる。来年最大21%落ちる可能性がある」と発言し、直近ブルームバーグが記事にしておりました。

ただ、どうもこの景気後退はすごく短い期間となる、というシグナルもでてきているようです。これは先週発表された「フィラデルフィア連銀景気指数」の半年後の景況感が上向いていることから推測でき、景気の底が2023年4月頃やってくる可能性が示唆されております。直近のインフレ低下が効いているのでしょうか?

となれば、株式市場は6ヵ月以上先をみて動く性質があるので、現在が底である可能性があります。強気に投資を開始したくもなります。ただ、ちょっと様子見をせざるを得ない事情があります。

それは、過去の株式市場の推移をみると、「景気後退が起こるまでは絶対に底打ちしなかった」、という歴史があるからです。ただ、この景気後退が始まった、という認定はたいてい景気後退から遅れて判明するもので、それがやっかいなところです。そして、現在は米国の経済は雇用が強いこともあり、誰も現在において景気後退が起こっている、とは考えていませんので、当面はまだ株価指数が下がる可能性が高いと言えます。

直近の景気後退である「コロナショック」を例にとってみます。この時は2020年3月が株価の底でしたが、2020年の6月に景気後退入りしたと認定がされました。ただ、各国の中央銀行と財務省が、激しい量的緩和を行ったこともあり、景気後退はほんとに一時的で、なんとこの時の株式相場の底は2022年の3月でした。
ただ、これはこれまでの景気後退時の株価の動きとしてはかなり異例だったようで、現在のように各国の中央銀行がインフレを抑え込む高金利政策を推し進めている間は、かなり厳しい展開を予想せざるをえない、と考えます。現在のところ、FRBはタカ派であり2023年末までは政策金利(ターミナルレート)を5.1%ラインで維持したい方向性であるからです。
よって、まずはわかりやすい景気後退が起こって、FRBの姿勢が変わる瞬間を待つしかないかな、と考えます。そうなるとその時期は、10年債と2年債とのイールドスプレッドが急速に縮まってくるのではないかと考えています。利下げを折り込みにいくからです。そうなるならば買っていって、気絶しとけば大儲けだと考えています。

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