アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

内部・外部告発、情報求む!

(弁護士などのプロが調査。ただし、公益性あるケースに限る)

「半年で入院患者27名が死亡――“疑惑の病院”を元勤務医師が告発」(タイトル変更。本文中注記あり)

 この重大疑惑が出ているのは、東京都練馬区にあるN病院(横写真=加工しています) 。
ベッド数は168床。
そもそもは別の医療法人が経営していたが、経営不振のなか、2018年8月に前の経営医療法人ごとSグループが買収。そして20年7月、SグループのN会長(医師)と一体の関係にある「看護顧問」の肩書のT女史が着任し牛耳るようになってから死亡患者が急増。わずか半年で10名が死去する事態になっているという。
ただし、この病院、一般病院ではなく、「介護療養型」の専門病院。
原則65歳以上の介護認定を受けている高齢者を受け入れる病院だ。
多くの補助金が出ることから、入院患者48名に医師1名が付き、入浴や食事も出来て月9~17万円ほどで面倒を見てくれる。入居金も必要ない。
特別養護老人ホームのような終身制ではなく、回復したら退院を求められることになっている。しかし、実態はほとんどが重度の介護者で、胃ろうで栄養は点滴で取り、インシュリン注射、痰の吸引が欠かせない人が多く、退院するケースは極めて稀だ。
なお、この介護療養型病院、高額な医療費(税金投入)、介護費(同)、そして看護スタッフの不足などの問題から23年度末を持って厚労省はすでに廃止を決めている。
とはいえ、死亡患者が急増したのが不適切な治療の結果であれば見過ごせるわけがないし、今現在も新たな犠牲者が出ている可能性もあるのだから猶更だ。
本紙がこの件を報じるのは、本紙に告発して来たのが、このSグループにごく最近まで勤務していた医師だからだ。
 しかも、この亡くなった10名の実名、入院と死亡日はむろんカルテ番号まで記された「事例集」なる文書も存在する(横写真)。
それもあってのことだろう。管轄の東京都福祉保健局がN病院に監査に入ったものの、結局、用意された死亡患者のカルテさえ受け取らず引き上げるという不可解なことも起きている。
そこで、本紙に告発して来た医師は複数の大手マスコミに情報提供したものの、提訴リスクを恐れてか、結局、どこも報じることはなかったという。
念のため断っておくが、本紙は告発を受けてからその医師を数カ月に渡り何度も取材。主張は一貫しており変遷はまったく見られない。その医師が虚偽のことをいい、何らかのメリットがあるとも思えない。また、当然ながらSグループ側にも取材申し込みをして回答も得ている。その上で判断し報じている。
以下で、その病院などの実名を明かすと共に、亡くなった患者の具体的な事例を紹介する。

注記:タイトルの死亡人数を10名から27人に変更した(22年5月12日午後7時半)のは告発医師の要請あって。
実際は同期間に27名死去したが、多忙ななか、「事例集」は10名につき記載したに過ぎない。それはアトランダムに取り上げたが、それでも軒並み“不審死”が疑われる。決して27名のなかでも特に怪しい事例を取り上げたわけではない。にも拘わらず、一般病院ではなく「介護療養型」の専門病院であることから、専門家が見れば、病院規模によってはキチンと診ていても半年に10名程度の死亡はあり得ると。その事実を持って、問題ないと思われると心外だからとのことだった。本紙と告発医師の間に認識の差があった結果です。お詫びし、訂正します。

この続きを読むには有料購読の登録が必要です。

関連キーワード
検索

カテゴリ一覧