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<復活!!>『田沢竜次の昭和カルチャー甦り』第69回「楳図かずおが描いたウルトラマン」

筆者・田沢竜次(フリーライター)。1953年東京生まれ。編集プロダクション勤務などを経て1983年からフリー。85年『月刊angle』連載を基に『東京グルメ通信・B級グルメの逆襲』(主婦と生活社)を書き下ろし、また文春文庫の「B級グルメ」シリーズでも活躍。B級グルメライターとして取材・執筆を続け今日にいたる。一方、大学の映画サークルで自主上映するほど映画にも精通。著書に「B級グルメ大当りガイド」「ニッポン映画戦後50年」など。

 『シン・ウルトラマン』(5月公開)が話題を呼んでいる。予告編を観ると、なかなか本格的なつくりで期待できそう。この『ウルトラマン』がテレビ放映されたのは1966年の7月から。それまでの半年間は『ウルトラQ』だった。日曜の夜7時からの30分は、子どもたちにとってゴールデンタイムだった。こちとら小学6年から中学1年にかけて、怪獣ものに目が肥えてきた頃だったが、『ウルトラQ』と『ウルトラマン』は、脚本・演出・特撮のクオリティが高かった。
 さて今回の話題は、テレビ版の中身がどうこうではなく、テレビ放映と同時期、『週刊少年マガジン』に連載されたマンガ版『ウルトラマン』の話なのだ。その作者は何と楳図かずお。怪奇恐怖・不条理ものの鬼才であり大御所の楳図大先生がウルトラマンを描くとは意外だが、これが何ともダークな味わいの傑作だったのだ。
その当時、楳図かずおはまだ風変わりな怪奇マンガ家といった評判で、女子たちは少女フレンドなんかで『ねこ目の少女』とか『ヘビ少女』を「キャー怖い」なんて大騒ぎ。男子も『少年マガジン』での初連載(65年)『半魚人』で、「うわっすげえ~」なんて大受けだった。ともかく少年・少女マンガの世界にしては描写が相当えぐいというか、リアリティがあったわけさ。
 その楳図かずおがウルトラマンをいかに描くのか興味津々だった。第1回はテレビと同じくバルタン星人だったが、なんともホラーなタッチで、ほかの回も、登場する怪獣は確かにテレビ版をふまえてはいるんだが、独特なタッチで妖怪みたいだ。ウルトラマン自身もテレビ版に比べると不気味な雰囲気でなんだか変。基本はテレビ放映に合わせての展開なのに、いつの間にか楳図の世界になっているのが凄い。そのミスマッチのせいか、当時の評価はイマイチだった。その後、10年ほど前に講談社文庫になり、伝説の傑作と言われるようになった。今回の新作映画に併せて、復刻版とかでないかの。

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