アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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<復活!!>『田沢竜次の昭和カルチャー甦り』第44回「消えゆく公衆電話の思い出」

筆者・田沢竜次(フリーライター)。1953年東京生まれ。編集プロダクション勤務などを経て1983年からフリー。85年『月刊angle』連載を基に『東京グルメ通信・B級グルメの逆襲』(主婦と生活社)を書き下ろし、また文春文庫の「B級グルメ」シリーズでも活躍。B級グルメライターとして取材・執筆を続け今日にいたる。一方、大学の映画サークルで自主上映するほど映画にも精通。著書に「B級グルメ大当りガイド」「ニッポン映画戦後50年」など。

先日ニュースで東京の公衆電話を4分の1くらいに減らすとかで、その場は聞き流していたんだが、考えてみれば何とひどい話だと腹が立ってきた。NTT糾弾の大抗議デモが起きてもおかしくない話だよ。ちなみにこちとら携帯電話を購入したのが1997年、スマホにしたのが2019年。公衆電話は実際ほとんど使わなくなった。しかし、周りには携帯持たない、持つつもりもない友人・知人が何人もいる。こちらのスマホに「公衆電話」から電話が来ることも時々ある。それに10年前の3・11直後は公衆電話に大行列だったではないか。いつだったか喫茶「ルノアール」で待ち合わせをして、こちらが遅れるので携帯に電話しても出ない、あとで聞いたら充電切れだったという。そんな時、昔みたいに店内呼び出しをやってくれれば助かったのに、今はそういうやりとりもなくなった。「お客様の〇〇様、お電話が入っております」なんてあったんだよ。もっと昔、学生時代の頃は、アパート・下宿暮らしは、ほとんど直通の電話はなかった。大体管理人や大家さんにとりついでもらうのだ。これがめんどうで、遅い時間はとりついでくれない。それから自宅だと両親が出たりしてめんどうくさい。それだけ電話のやりとりもスリルがあったわけだ。手紙、ハガキ、電報までやってあの手この手だったね。駅の伝言板だってあなどれないよ。「30分待ったが、喫茶〇〇に移動する」なんてね。ともかく何かあったときに、公衆電話や掲示板があるだけで何とかなったわけよ。
昔の映画やテレビドラマを観ていると、公衆電話が結構ポイントになっている。張込み中の刑事や新聞記者が、あわてて公衆電話にかけ込んだり、近所のタバコ屋(店頭に公衆電話があったりする)あたりで「今、○○が家から出てきました」なんて電話すると、警察や新聞社にいる上司が、片耳に電話を挟んだりしていて、「すぐ追え」「応援を出す」とか怒鳴りまくっている。

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