アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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≪連載(187回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(6月22日~6月26日)

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
先週末の日経平均株価の終値は22,479円と、先週比+184円高(前稿比▲559→ +1056円→ +1420円→ +351円→ ▲142円→ +560円→ +357円→ ▲635→ +398円→ +1679→ ▲1569→ +2845→ ▲878→ ▲3318→ ▲393円→ ▲2245→ ▲301)と、ほぼ横ばいだった。その後、金曜日夜のNYダウは、MSQにもかかわらず、寄り天軟調で、日経平均先物CFDは22,342円と、すこしヘコんでもどってきている。
先週のNYダウは、週間で+265ドル高(前稿比▲1505ドル→ +172→ +918→ +780→ +354→ +607→ ▲51→ ▲457→ +524→ +2666→ ▲585→ +2463→ ▲4012→ ▲2679→ +456→ ▲358)の、25,871ドルで引けたが、MSQ値算出の大引け後は崩れ、-236ドル安の25,635ドルで終えている。
先週は、土曜日の日経平均CFDや、「サンデーダウ」(※世界の株価のアメリカページで閲覧することができます)を見る限り、週間では横ばい以下の推移だったということになる。その結果、日経平均、NYダウのチャートが「煮詰まってきたなー」と感じざるを得ない(※テクニカルの項 移動平均線で後述)。米国のMSQも終わったことで、そろそろ次の方向性がでてくるだろうか!? 2月の新型コロナショック相場も、始まりは米国のMSQだった.
当初筆者は、株式市場の盛り上がりが、2021年まで踏まえた経済実態と比べてあまりに乖離していることで、「MSQにより株式市場は瓦解し、砂に還る」と考えていた。ようするに、ここまで買いあがった市場参加者は、砂上の楼閣を見ていたのでは? というふうに感じていた。筆者がこんな思いを強めたのは「為替レート」。ドル円で6月20日(土)現在、106.893円と、2週間近く円高基調が続いているのだ。この動きは日本のメジャーSQ週の月曜から始まっており、リスクオフの最たる動き方となる。ただ、日米ともにMSQを控えていることで、買い方が踏ん張り、現在の陶酔相場を作っていたように感じていたのだ。
ただ、残念なことに筆者のこの見方は、大多数の市場参加者と同じ凡庸な結論だったようで、6月18日時点で「日経平均ダブルインバース」(1357)は4億株超と、過去最高となってしまっている。
そして裁定残高(※テクニカルの項を参照)をみると、ここから日経平均株価が、大きく売り崩される可能性が低いことが示されている。加えて、今週から6月末にかけて、3月期末配当の再投資の動きが活発になる時期だ。上記の理由から、ここから日経平均が突如として軟調になる可能性はそう高くないとみている。
現在の相場は世界中で国債の金利が低下していること、不動産に関してもリモートワークの加速で資金が流れにくい状況により、消去法的に株式が買われる流れだった、ということだろうか!? そうなれば、この前提条件が崩れるまでは株式優位は変わらないだろう。
ただ、ここにきて、株式にとって明確な悪材料がでてきている。
世界の新型コロナ肺炎の新規感染者数がピークに達しておらず、現在も増え続けているのだ。これはブラジルの無策もあろうが、先進国においても「第二波がきている」と報道されており、米国では9州において第2波のような感染者増が確認されている。特にフロリダ州は18日の新規感染者が+3207人と過去最高となり、全体でも一時2万人を下回るまで減った米国の新規感染者数が、6月20日、50日ぶりに3万4284人を越え、再度のパンデミック入りが予想される。
ここまでの米国株式市場は、このデイリーでの新規感染者数の増加と歩調を合わせるかのように推移してきたため、まだカップリリングされているなら、週明け月曜日の夜のNYダウは大荒れ必至だろう。
今週のストラテジーへ移りたい。
先週末に米国ではMSQが終わり、現在のサンデーダウをみると、25,389ドルと▲500ドル近い暴落となっている。現時点では筆者の見立て通りの展開で、筆者は前稿で宣言した通り、日経平均先物9月限と、マザーズ先物9月限を、引けで売っておいた。
また今週の株式市場が軟調に至る要因はまだある。18日にトランプ大統領が2度目となる中国との関係断絶をツイートしたのだが、ここでCNN報道によると、大統領選挙での支持率はバイデン48%、トランプ35%となっていた。ようするにトランプは、大統領選挙での支持率獲得のために、中国と国交を閉じようとツイートしているのである。
23日(火)には、前大統領補佐官だったボルトン氏の暴露本がでる。この内容はかなり過激なもののようで、かなり彼の好感度を落とすだろう。そうなれば、トランプ大統領は支持率回復に賭けて世論を巻き込むような強硬策にでかねないとみている。といいますか、ここで動かなければほぼ負けが確定するので、トランプ大統領は必ず株式市場を巻き込むような大掛かりな勝負に打ってでるだろう。
また、アノマリーではあるが、26日(金)に「会社四季報夏号」が発売される。たいてい、この号で銘柄を選定して買うと、地合いにやられて負ける。ここからは夏枯れ相場の始まりなのだ。
今週は、日経平均に関しては、5日移動平均線が22,281円、25日線は21,899円、200日線は21,793円であるため、21,900円の攻防は必至だろう。ここを割れたら、200日線を割れるかどうかを注視し、割れるのなら安心して、空売りを仕掛けたい。

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