アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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≪連載(174回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(3月16日~3月19日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週末の日経平均株価の終値は17,431円と、先週比-3318円安(前稿比▲393円⇒ ▲2245→ ▲301→ ▲140→ +623→ ▲622)の超特大安。ただ、日経平均CFDは夜間取引で18,033円と、+602円高で戻ってきており、普段なら大きめの反発だと喜べる状況だ。かたやNYダウも、前稿で-2679ドル(※+456⇒ ▲3583ドル)のまたしても大幅安だった。
先週1週間、そして金曜日の世界の株式市場はむごたらしく、株式市場の終わりを予感させるほどのクラッシュが訪れた。幸い金曜日は、すさまじい出来高を伴い(※テクニカルの項で後述)、日経平均株価指数先物の底16,480円が確認され、現物のほうはメジャーSQの混乱もあったものの16,690円と先物の安値を割り込まず反転して引けたことで、今週からは自律反発の動きが出てきそうだ。
先週の週間での下落幅はリーマンショックを越えた。リーマンショックでの最低PBRは0.80倍であり、いま現在のPBRは0.84倍だということは、安値近辺ではこの最低PBRにぶち当たったわけで、さすがに今週は下げ一服が見込めそうだ。ただ、週末にはスペインでも国家非常事態宣言が発令されており、新型肺炎(コロナウイルス)と株式市場との闘いは、まだ終息に向かっていない。週明けに、反発ムードが弱ければ、すぐさま2番底に向かいかねないので、充分気を付けたい。
今回の暴落をテクニカルで分析してみると、まず(1)日経平均の25日移動平均乖離率では、直近最安値の2018年12月25日の終値で、-10.9%の乖離率を記録していたが、先週の3月13日前引けで-23%。通常の相場だと-10%で、底入れの強いシグナルだということで今回の下落のパワーがわかるものの、行き過ぎた暴落だったこともわかる。
次に東証1部市場の新安値銘柄数で考えると、平時の底入れサインは500社程度であるところ、2018年12月25日は1586銘柄、今回3月13日前引けでは1690銘柄ととんでもないことになっていた。
米国のVIX指数に関しては、先週金曜日は反発局面であっても、じわじわと上昇を続ける嫌なな雰囲気の中、一時77.57をつけて、大引けに57.83までしか下がっていない。過去3年間の平均推移は15-17%の間に収まっており、この指数が高止まっているとろくなことにならない。過去のリーマンショク時は一時的に89.53をつけて、なかなか50を下割らない展開の中、下値を切り下げた事実を肝に銘じ、リバウンドを取るにしても40台まで落ちてこなければ日を跨がない取引を選択したほうが無難だろう。
また日経平均やS&PなどのPERも、2018年の12月25日の水準に並んだ。これはテクニカルの項で後述する。
もう1つ。新型肺炎(コロナウイルス)以外にも、今回の株式市場の下落に大きく寄与している商品がある。それは原油。この下げてきている背景は割愛するが1バレル28ドルを割り込む。またはこの30ドル程度が長期化すると、米国のシェールオイル関連企業の採掘コストが30~40ドルと言われていることもあり、関連企業の破綻が相次ぐことが懸念される。そうなれば、原油を金融商品として含有するハイイールド債権を保有する米国銀行やヘッジファンド、そして日本金融機関(大手・地方銀行)へのダメージが、決算時に間欠泉のように吹き上がる。日本企業は、2018年9月末時点でこれらの金融商品を34兆2870億円と最高水準に保有しているという記事があった。特に農林中央金庫が7兆9000億円、三菱UFJは2兆4733億と大量保有が確認されているので、リバウンド局面では銀行は、選択肢から外したほうが無難だ。

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