アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

内部・外部告発、情報求む!

(弁護士などのプロが調査。ただし、公益性あるケースに限る)

<復活!!>『田沢竜次の昭和カルチャー甦り』第11回「コンビーフの『枕缶』販売がこの春終了に」

筆者・田沢竜次(フリーライター)。1953年東京生まれ。編集プロダクション勤務などを経て1983年からフリー。85年『月刊angle』連載を基に『東京グルメ通信・B級グルメの逆襲』(主婦と生活社)を書き下ろし、また文春文庫の「B級グルメ」シリーズでも活躍。B級グルメライターとして取材・執筆を続け今日にいたる。一方、大学の映画サークルで自主上映するほど映画にも精通。著書に「B級グルメ大当りガイド」「ニッポン映画戦後50年」など。

先日、ラジオを聴いていたら、ノザキのコンビーフが、この春からこれまでの缶詰タイプ(枕缶)を終わりにして、アルミ箔と樹脂フィルムのタイプにするという話をしていた。
これは結構、衝撃的な話である。ノザキのコンビーフというと、台形の缶詰に牛の絵柄で子どものころからお馴染みのだ。
開ける時は缶切りを使わない。缶の横にひっついている巻き取り金具で、クルクルクルとやっていくとパカンと開いて中身のコンビーフがビロンと登場する。
 こちとら子どものころから、あのクルクルと巻き取るのが大好きだった。コンビーフってふだんはあまり食べないけど、ほぐしてキャベツや玉ねぎと一緒に炒めて食べると、なんだか昭和のアパート暮らしの若者がたまに奮発するときの感じでグッとくる。友達のアパートに行って部屋の隅にこのコンビーフがあったりすると、「やったぞ!」てな気分になったもんだ。昔は、肉系缶詰のベスト3といったら、牛肉の大和煮、鯨肉の大和煮、コンビーフと決まっていたからね。
このクルクルがなくなって、そのままカパッというのは便利なようであるが、なんとも味気ない。それはペットボトルで飲むラムネ、コーラ、サイダーみたいなもんで、あれはやっぱりガラスのビンでなくてはあかんよ。特にラムネのガチガチッとしたビンにガラス玉をブシュッと押して飲むのとペットボトルを比べたらもう美味さが全然違うぞ。コーラも昔の自動販売機でお金を入れるとビンがドシーンと落ちてきて、あの独特な手ざわりと重さがあるおかげて美味さもアップしたってわけさ。
缶詰も同じで、まず見た目、特にコンビーフは大和煮みたいに丸くではダメで、あの台形が良いのだ。それから手に持ったときの冷たい手ざわりとズシリ感、そしてジワジワと進む開けるプロセス。今、普通の缶詰でもリングトップですぐに開けられるけど、缶切りタイプのキコキコやって蓋をグイーンとやるあの実感も同様に捨てがたいね。
 さてノザキのコンビーフでもう一つ、忘れられないシーンがある。 ショーケンと水谷豊の共演で高く評価されたテレビドラマ『傷だらけの天使』の毎回のオープニング(横写真)である。

この続きを読むには有料購読の登録が必要です。

関連キーワード
検索

カテゴリ一覧