例の耐震偽装問題の“主役”に祭り上げられた元一級建築士・姉歯秀次被告(50)の上告が棄却され、懲役5年、罰金180万円の判決が確定したのは大手マスコミ既報の通り(写真=「日経」2月21日夕刊)。
もちろん、姉歯被告もとんでもない。
だが、この耐震偽装事件が起きた背景には、旧建設省の天下り団体「日本建築センター」の存在があり、本紙は早くからそのことを指摘した。
ところが、そこは現国土交通省の有力天下り先であり、また、大手マスコミはそれを知りながら責任が政府にまで波及することに遠慮し、最後まで、まったくというほど追及しなった。
代わりに姉歯被告に一般国民の不満を向けさせ、その結果が懲役5年の重刑となったと思わないわけにはいかない。