この前代未聞の事故、防衛省の調べでも、海上自衛隊のイージス艦「あたご」の見張り員は、少なくとも衝突の12分前には漁船の灯火を目視で確認していたとみられると、すでに昨日全国紙で報道されている。
この時点であたごが回避行動をとるか、サーチライトで漁船を照らし、同時に何らかの音を発する(警笛を鳴らす)といった適切な行動をとっておれば、両船は約8・9?離れていたというから、両船の速度からして問題なく衝突は回避できたことになる。
だが、現実には衝突した。
常識的に考えれば、あり得ないことが起きたわけだ。
では、なぜ衝突したのか。
いくら何でも、目視しながら、無視したなんてことはあり得まい。
すでに大手マスコミでは、何人もの専門家と称する者がその原因をコメントしている。だが、本紙に見解を明かしてくれたのはイージス艦にも精通したまさにプロ中のプロ。防衛省側は誰も外部に見解を明かさないが、そのプロが、少なくとも現状、これが彼らの統一見解と言い切る推測される原因とは……。
一言でいえば、まさに「弛んでいる」としかいえない衝撃の内容だった。