“涙のカリスマ”こと大仁田厚(61)が、プロレスリングA-Teamのラブコールに応えて実に7度目の復帰を果たしたのは昨年10月のことだった。
01年から07年まで参議院議員(比例区。自民党)を務めた大仁田だが、10年2月の長崎県知事選(無所属)、昨年4月の佐賀県神埼市市長選(同)と連敗。その半年後の復帰だった。
当時の一部スポーツ紙などは、大仁田の7度目の復帰理由をこう語っている(一部要約)。
「昨年7月、岡山県で豪雨災害に会った少年から、『俺の試合を見たい』という手紙がA-Teamに届いた。それを見たA-Team側が2日に渡って復帰を直談判してくれた。でも、17年10月に本当に最後と引退セレモニーをおふくろまで来てもらいしていたので復帰するつもりはなかった。しかしその少年の思いと、こんな俺に頭を下げてくれたA-Teamの2人の姿に心を揺さぶられた」。
下に転載したのが、その岡山の少年の手紙(2枚)だ。
小学1年生。神奈川県鶴見区に住んでいた幼稚園の前年、A-Teamで大仁田の試合を見て感動。その後、岡山に引越しし昨年7月の豪雨で自宅が半壊。でも、頑張って学校のテストで100点取ったら、また両親が10月に神奈川県鶴見で予定されているA-Teamのチケットを買ってくれた。だから、その試合で是非とも引退した大仁田選手の試合をやって欲しいという内容だ。
そこで、「こんなつたない字で手紙を書いた少年の心を無視できない」とA-Team側が佐賀に飛び、大仁田の説得に成功したというわけだ。
その昨年7月の豪雨は西日本を中心に実に死者224人、行方不明者8人を出した。岡山県は64人で、広島県(114人)に次いで死者が多かった(上右写真=岡山県の被災地)。
こうした事実を思えば、まさに感動しないわけにはいかない復帰話ではないか。
ところが、これはデタラメと証言する関係者が現れたのだ。