本紙は昨年11~12月、4度に渡り東証1部の建設会社「フージャースコーポレーション」(本社・東京都千代田区)が、千葉県船橋市内で建設中マンション工事を巡って、地元住民を提訴している件を取り上げている。
地元住民が、公道に立ち塞がるなどして工事車両の進路を妨害したため、損害が生じたというもの。
相手がいくら建設反対派住民とはいえ、話し合い解決優先の業者が多いなか、建設会社が提訴することは極めて珍しいだろう。しかも、提訴内容を検討すると、事実とかなりかけ離れた主張をしている模様で、“恫喝訴訟”の意味合いが強いと報じた。
だが、フージャース社がこの船橋市のマンション建設を巡って提訴している件はもう1つあった。工事現場と境界を接するそば屋のご主人を訴えていた件だ(横写真=訴状) 。
こちらの提訴内容は、ご主人が30年も前に土砂崩れ防止のために建造したコンクリート擁壁の地下部分の一部が、フージャース社側に越境しているので、その部分を撤去せよというもの(横写真=抗議にも拘わらず、擁壁の半分を電動カッターで解体しているところ)。
この訴訟を検討すると、先の件以上に、その主張は事実と異なり、“恫喝訴訟”の意味合いがさらに強いと思わないわけにはいかないのだ。