本紙では一昨年、総務省が隠蔽したある係長の自殺を契機に、1年近く同省のノンキャリ人事の深刻な問題点を取り上げた。
総務省は旧自治省、旧総務庁、旧郵政省の3つが2001年1月、統合して発足したが、未だ旧自治省出身者が中心になって総務省のノンキャリ人事権を握り、極めて恣意的な人事を行っている面があり、前述の自殺者はその犠牲者との指摘が内部から寄せられたからだ(冒頭写真右=小笠原倫明事務次官)。
そして、そのノンキャリ人事を牛耳っている部署は大臣官房秘書課。
そのため、年に何度か「秘書課をヨイショする会」という私的な秘密会合が行われ、一方、秘書課は秘書課でその人事面での力を維持し続けるために、「次官等を囲む会」というこまれた私的な秘密会合を、しかも裏ガネを使って行っている事実をスッパ抜いた。
そうしたところ、「次官等を囲む会」については直前に中止したり、総務相が出席を取り止めるなどの動きがあり、また内部から是正の方向で進めるとの情報も得たため、その後、報道を控えていた。
だが、それから2年ほど経たいま現在も、結局のところ、問題は是正されておらず、加えて、「秘書課をヨイショする会」がまた開催されているとの情報を得たので、再び報じることにした。