SMO(医療機関向け治験支援)事業主力の「アイロムホールディングス」(2372。東証1部)は5月24日、同社HPにおいて、連結子会社「アイロムメディック」が第3者破産申し立てを受けたとIRした。
アイロムメデイックは医療機関経営支援コンサルを行っているアイロムHDの連結重要子会社。東証1部上場企業の重要子会社が第3者破産申し立てされるなど、前代未聞といってもいい。何か異常事態が起きていると考えるべきで、だとすれば、それはどういうことなのか?
アイロムHDはそのIRで、そもそも申し立て者は債権者適格が無い者であることに加え、アイロムメディックは破産原因もない。さらに現在、両者間で破産申し立ての取り下げを協議中であり、破産審問期間の6月7日までに取り下げされる可能性が高いと平静を装っている。
だが、今回の件が異常と見るのは何も申し立てがあった事実からだけではない。申し立てをした医療法人社団「上善会」は医療機器リースに当たってアイロムHDの連帯保証を受けたり、治験の仕事を回してもらっており、いわば身内、実質アイロムHD系列病院といってもいい。要するに、身内の反乱の様相なのだ。いったい、何が水面下で起きているのか?